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あまりにも「優しい世界」だ... 路面電車の乗客たちが「降車ボタンを押せなかった理由」にほっこり

井上 祐亮

井上 祐亮

2021.12.13 11:00
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「子供は泣くのが仕事」

出張で鹿児島市へ行き、取引先からホテルのある天文館まで市営の路面電車を利用しました。

夕方近くで車内は混雑して立ち客も多く、私は一番後ろの方の運転席の仕切り壁に背を付けて、車内を見渡せる位置に立っていました。

しばらくすると、車内前方にいた母親に抱かれていた小さな女の子がギャン泣きを始め、車内中に響き渡るほどの大きな泣き声となりました。母親が懸命にあやすのですが、全然泣き止む気配はありません。

「子供は泣くのが仕事」

私はそう納得していましたし、車内の皆さんも黙って優しく無視している様子でした。

画像はイメージ
画像はイメージ

そうこうしているうちに、車内アナウンスで「次は天文館」と流れました。天文館は鹿児島で一番大きな繁華街なので、私は誰か降車ボタンを押すだろうと思い、ボタンを押さずに待っていました。

すると、私の前に座っていたサラリーマンが、降車ボタンに手を掛けて押すのかと思いきや、何故か手を引っ込めてしまいました。さらに斜め前の若い女性もボタンを押すのをためらっています。

「あともう少し、頑張れ!」
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