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京都の川の真ん中に、スケスケな「茶室」出現 不思議な光景が話題に

井上 慧果

井上 慧果

2021.10.14 21:01
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コロナ禍でも会話を楽しめるような空間を意識

同校によれば、この展示は白川あかり茶の湯の会(京都市左京区)という団体が主催する「白川あかり茶の湯プログラム」の一環。白川エリアの文化的景観の魅力の発信と、水に親しむ文化の継承を目的に川床での茶の湯を行うものだ(不定期開催)。

同校では14年度から毎年、学生のデザイン制作の場として、このプログラムに参加しているという。

茶室内の様子(画像はスペースデザインカレッジ京都校提供)
茶室内の様子(画像はスペースデザインカレッジ京都校提供)

今年は「ウィズコロナの時代の新しい茶室」というテーマを掲げ、大阪校と京都校のインテリアデザイン設計科2年、スペースデザイン設計科2年の学生22人がデザインを考案。選考の結果、大阪校・スペースデザイン設計科2年の泉百合菜さんの案が選ばれ、講師からの指導を受けながら学生たちが制作した。

なお、例年は作った茶室で一般客が参加可能な茶会が実施されるが、今年は新型コロナウイルスの流行を鑑み、茶会の一般参加は見送られた。同校によると、通りすがりの人々が興味深そうに見学したり、質問したりしていたという。

「ウィズコロナ」の新しい茶室(画像はスペースデザインカレッジ京都校提供)
「ウィズコロナ」の新しい茶室(画像はスペースデザインカレッジ京都校提供)

デザインを行った泉さんは「竹禅庵」について、以下のようにコメントしている。

「デザインを考えるにあたって軸としたのは、禅にならい簡素で機能的であること、施工の実現性、全体のスケール感、空間の内と外の繋がり方です。
繋がり方に関しては、 竹編みに光があたった時の落ち方や、風が通り抜けるパーテーション、ガラス越しに見える川の流れが美しく見えるようにこだわりました。
またコロナ禍での新しい茶室ということで、茶人と客人の距離を保ちつつ、会話を楽しめるような空間を意識しました」

確かに、通気性もよく、ところどころに段差が設けられていることで、人同士の距離も保てそう。まさに「ウィズコロナ」にぴったりの新しい形といえるだろう。

3日間だけ出現した不思議な茶室「竹禅庵」。

もしかすると、来年も白川周辺に新たな茶室が現れるのだろうか。1年後を楽しみに待ちたい。

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