「今年も誰もが楽しみにしている京都夏の風物詩がやってきました」2021年8月16日、そんな呟きとともに不思議な箱の写真がツイッターに投稿された。 (写真は砂味さん提供) これは、投稿者であるツイッターユーザーの砂味さん(@sunaaji)が、16日に京都市で撮影したもの。 段ボールには「お供物入れ」と書かれており、中には花や紙袋などが入っているようだ。 通常のゴミ回収とは違うようだが、これは一体なんだろう? Jタウンネット記者は20日、京都市役所を取材した。 捨てる人の心情に寄り添って 取材に応じた、まち美化推進課の職員はこの「お供物入れ」について次のように語った。 「京都の風習といいますか、昔は『お精霊さん(おしょらいさん)』といって、お供え物を川に流していたんです。でも、だんだんそれは衛生的にも、環境問題的にも良くないということになって。 それで、いつ頃からというのははっきりしませんが、お精霊さんの代わりとして『お供物入れ』で回収するようになりました。始めてからは毎年やっています」 この取り組みは、「おそらく京都市内特有のもので、他の市町村でやっているという話は聞いたことがない」とのこと。 画像はイメージ お供物入れは例年、8月16日までに京都市内の定められた箇所に設置され、翌17日に一斉に回収される。 箱の中身は主に食べ物など、ずっと供えておくのが難しいものがほとんどだ。 では、市が回収した後のお供え物はどうなるのだろう? 「生ゴミと同じように処理しています。あくまで心情面に重きを置いて、回収は通常のごみとは別のやり方でやっているということです」(職員) お盆を終えた後、京都市内に設置される不思議な箱「お供物入れ」は、市の風習「お精霊さん」が現代に即した形へと変化したものだったのだ。 あなたの地域にも、そこだけで見られる珍しい光景はないだろうか? その成り立ちをたどってみると、思わぬ発見があるかもしれない。