日給8000円で実働5時間 東京の離島に、「カタツムリを捕まえるバイト」が存在した
小笠原にはこんなアルバイトがあるらしい。「マイマイ捕獲アルバイト」だ。
「マイマイ」とはいわゆる、カタツムリのこと。
2021年6月13日に投稿された次のようなツイートが話題になっている。
バイト募集の告知には、「日給8000円」とか「実働5時間くらい」という文字も見える。
「小笠原の母島の農協で募集しています」というコメントを添えて写真を投稿した「まひまひのつぶり」(@MaimainoTsuburi)さんのツイートには、2万件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(6月24日夕現在)。
ツイッターにはこんな声も寄せられている。
「やりたい...このバイト」
「曇りの日だけなら働きたい」
「びっくりするほどデカイんですよねぇ」
ツイッターはすっかりザワツイているようだが、いったいどんなバイトなのだろう。
Jタウンネット記者は、投稿者「まひまひのつぶり」さんと、小笠原アイランズ農協の母島支店に聞いてみた。
小笠原の農産物に被害を及ぼす「アフリカマイマイ捕獲作戦」
投稿者「まひまひのつぶり」さんによると、「マイマイ捕獲アルバイト」の掲示を発見したのは、6月13日。母島の農協の外壁に掲示されていたという。
「予想ですが、農協でマイマイ捕獲をする理由は、農作物の食害を防ぐためだと思います」(「まひまひのつぶり」さん)
Jタウンネット記者は、このアルバイトの詳細を小笠原アイランズ農協の母島支店に電話で聞いた。
「この告知にあるマイマイというのは、アフリカマイマイのことです。 小笠原固有種のマイマイと違って、外来種で、殻の高さが20センチにも達する大きさなので、ひと目で分かります。 このアフリカマイマイが、小笠原の農産物、トマト、パッションフルーツ、レモンに被害を及ぼすのです」(小笠原アイランズ農協母島支店担当者)
アフリカマイマイは、東アフリカ原産カタツムリ。寄生虫(広東住血線虫)の宿主になっている場合があり、傷口などから感染することがある。
母島の農協では年に4回~5回、「マイマイ捕獲アルバイト」を募って、アフリカマイマイ駆除を行っているという。
「応募される方は、ほとんどが島民で、家庭の主婦や、本業がそれほど忙しくない方の副業が多いようです。
皆さん、手袋をして、トングで捕獲されて、直接手を触れないように用心されているようです。
雨上がりの曇天の日には、数千匹のアフリカマイマイが捕れる時もあります。捕獲したマイマイは、バケツに入れ、海水を浸して、2日ほどおくと死滅します」
「日給8000円」とか「実働5時間くらい」というのは魅力かもしれないが、それなりに慣れていないとなかなか難しそうだ。もちろん交通費も宿泊費もない。
まずは島民になってから、チャンスを待つ方がいいかも......。