バッタの大群が襲来している...? 富士山の周辺を「浮遊」する、謎の物体の正体は
バッタの大群?ゲーム画面のバグ?頭が混乱しそうになる写真が、ツイッターで注目を集めている。
これは、写真家・橋向真さん(@MakotoHashimuki)が2021年6月5日に投稿した一枚。
中央に鎮座しているのは、山頂が赤みを帯びた富士山。それはわかるが、周りに浮かぶ無数の物体は、いったい、なんだろう。
この光景には、ツイッターで
「なんか降ってきたかと思った」
「大量のバッタかと思っちゃいました」
「てっきりゲームとかで地面貫通した裏側かと思いました」
「めちゃくちゃ沢山の渡鳥が飛んでいる富士山の写真かと思いました!!」
といった反応が寄せられている。
Jタウンネット記者は8日、橋向さんに詳しい話を聞いてみた。
その正体は...
種明かしをすると、写真は、橋向さんが反転させたもの。ツイートには、
「田んぼに映る逆さ赤富士。なぜか葛飾北斎の絵に見えるのは気のせい?#富士山」
とある。空だと思っていたのは、田んぼにはった水だったのだ。無数の飛行物体に見えたものは、苗だという。
橋向さんによると写真は一眼レフ・Canon6Dで撮影し、朝日で赤くなる「紅富士」を田んぼの水面を使って、逆さ富士として表現。それをそのまま逆さまにして、ツイッターに投稿したという。
「逆さ富士があまりに綺麗に映り込んでいる一枚だったので、見てる人を驚かすつもりで、投稿しました」(橋向さん)
橋向さんは静岡市在住の「富士山写真家」。富士山が大好きすぎて、21年3月には長嶋一茂さんや高嶋ちさ子さんらのトーク番組「ザワつく!金曜日」(テレビ朝日系)に出演し、「富士山を撮り続ける男性」として紹介された。
自身が撮った逆さ富士の写真を見た時は、葛飾北斎の絵を思い浮かべたそうで、
「空の色が北斎ブルーだなぁ」
と感じたそう。
ユニークなアイデアは、富士山を日々眺めているからこそ思いつくのだろう。
橋向さんが撮影する四季折々の富士山の姿は、本人のSNS以外にも、ポスターやカレンダーとして出版されている。
今後もインプレス出版から「新・富士山景カレンダー2022」、東急ハンズとLOFTから壁掛けやポストカード卓上カレンダーが発売される予定だ。