「無理な横断」にもほどがある ことでんの超アクロバティックな「注意喚起」ポスターが話題
踏切から線路内に立ち入った歩行者がいた為、電車の到着が遅延する。
電車での通勤、通学をしているひとであれば、遭遇したこともあるトラブルだろう。いくら急いでいるからといっても、閉まるギリギリの踏切を渡ろうとして電車の運行に支障をきたすのは、ぜひとも遠慮してもらいたいところだ。
今回、そんな踏切の無理な横断への注意喚起を目的とした、香川県のローカル線のポスターが、ツイッターで話題になっている。
オレンジと黒のツートンカラーのポスターには、「無理な横断はおやめください」「踏切がなったら危険です。くぐらない、入らない」と注意書きがされている。とまぁ、ここまではいたって普通なのだが、問題はその「無理な横断」の例として挙げられている、6パターンのイラストだ。
まず上段左では、踏切をハードル走の要領で飛び越えている。
上段中央は、さながらリンボーダンスのようなくぐり方だ。そして上段右に至っては、もはや体操競技の鉄棒でもやっているような飛び越え方である。
下段の3つの例も、スライディング、背面飛び、跳び箱を飛ぶような体勢と、こちらもかなりアクロバティック。さすがにここまで無理な横断をする人はいないんじゃないかなぁ......。
こちらのポスターに対しては、
「ずっと笑ってられる注意書」
「東京オリンピック出場選手でも、やらない行為だと思うけど」
「遊び心があって素敵ですね。踏切の待ち時間もこれを見るとほっこりしそうです」
といった声が、ツイッター上で寄せられている。
ことでん「啓発という点では成功」
話題になっているのは、ツイッターユーザーのナカテツサンさんが2021年3月29日に投稿した写真。Jタウンネット記者は同日、投稿主のナカテツサンさんに取材した。
アクロバティックな「無理な横断」のポスターは29日の10時ごろ、香川県高松市にあるローカル線・高松琴平電気鉄道(以下、ことでん)の駅である太田駅付近の踏切で撮影したもの。趣味で写真を撮影した後、徒歩で駅に向かってる途中で発見したという。
改めてポスターの感想を訊いてみると、ナカテツサンさんは、
「見た瞬間に吹き出しました。
ただ、ことでんの広告や看板、あと会社のマスコットキャラクター(ことちゃん)等一風変わったものが多い為、やっぱこのセンスはうまいよなぁっていう感想でもありました」
と述べた。たしかにこんな面白いポスターがあったら、思わず笑ってしまうに違いない。
また、記者は4月1日、ポスターを掲示していることでんの鉄道事業本部にも取材した。取材に応じた運輸サービス部長の藤本重信さんは、ポスターの制作経緯について、
「ことでんの路線には結構な数の踏切がありまして、そのぶん無理に踏切を渡ろうとする人がいる、というケースも多いんです。
そこで、安全のためにもある程度インパクトのある注意書きがあった方が良いという話になりました」
と説明。社員からポスターのデザイン案を募集し、その中で最もインパクトのあったこちらのものを採用したとのことだ。
ツイッターでの反響に対して、藤本さんは、
「多くの人にこのポスターに興味を持っていただけたというのは、注意喚起、啓発という点では成功したんじゃないかなと思っています」
とコメントしている。
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