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「ウマ娘」効果で再ブレイク? 御宿で余生を送る「負け組の星」ハルウララに注目

松葉 純一

松葉 純一

2021.03.16 17:00
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「ハルウララ」という名を懐かしく思い出す人も多いだろう。

連戦連敗があまりに続いたため、かえって人気となり、一大ブームを巻き起こした競走馬だ。

1998年11月、高知競馬に初出走以来、2004年8月までに、なんと113連敗を続けた。「負け組の星」として全国的に知られ、ハルウララの単勝馬券は、「リストラ防止になる」「当たらないから交通安全のお守りになる」などと、飛ぶように売れたそうだ。

2004年3月、106戦目のレースでは、中央競馬の武豊騎手が騎乗して出走し、大きな話題となったが、相変わらず勝てなかった。しかし、高知競馬場には約1万3000人が入場し、馬券売上も史上最高額を更新したという。

そのハルウララについて、2021年3月14日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

写真は、千葉県御宿町の牧場で余生を送るハルウララだ。「ハルウララちゃん、会いに来ました」というコメントが添えられている。「うやの」(@uyakko)さんが投稿したこのツイートには、2万6000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散している(3月16日昼現在)。

ツイッターユーザーからは、「ハルウララさーん!お元気そうでよかった! by高知県民」「元気そうでなにより」などといった声が数多く寄せられている。

Jタウンネット記者は、投稿主の「うやの」さんと、御宿町の牧場「マーサファーム」に取材した。

「ニンジンを与えると元気よく食べます」

「うやの」(@uyakko)さんのツイートより
「うやの」(@uyakko)さんのツイートより

投稿主の「うやの」さんが、ハルウララに会いに行った目的を聞くと......、

「ハルウララ号はもちろん、複数の引退馬が生活しているとのことで、引退した馬がどのような生活をしているかが気になり、訪問することになりました」

と答えた。訪れたのは、「3月14日日曜日午前です。金曜日にメールで見学の事前確認をしました」とのこと。

「うやの」(@uyakko)さんのツイートより
「うやの」(@uyakko)さんのツイートより

ハルウララに会った感想を聞いた。

「馬だとかなりの高齢のハルウララ号ですが、人が来るとすぐ人の方に近づき、ニンジンを与えると元気よく食べます。まだ飼育員と人々の愛で元気に生活している感じがしました。
マーサファームは、規模は小さいものの、その分動物たちを身近で見ることができるので、餌をあげたり、少し触れたり、乗馬体験ができる(自分は出来てませんでしたが)ので、良い所だと思いました。あと、飼育員がとても親切で、馬に関する色んな話をしてくれました」(「うやの」さん)
「うやの」(@uyakko)さんのツイートより
「うやの」(@uyakko)さんのツイートより

ところで、この「ハルウララ」のプロフィールの両脇に飾られているピンクの髪の女の子が誰か、皆さんはご存知だろうか。

彼女は、「ハルウララ」。ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」に登場するキャラクターだ。

このゲームは、競走馬を擬人化したキャラクター・「ウマ娘」を育成し、「トゥインクル・シリーズ」と呼ばれるレースでの勝利を目指すという内容の、育成シミュレーションゲーム。コミックやCD、テレビアニメなど、多角的に展開され、現在、大変な盛り上がりとなっている。

ピンク髪の「ハルウララ」は、現在マーサファームにいる元競走馬「ハルウララ」を擬人化したキャラクターなのだ。

「うやの」(@uyakko)さんのツイートより
「うやの」(@uyakko)さんのツイートより

投稿者の「うやの」さんも、「ウマ娘」ファン。

「アニメの2期が出るという話から、去年ごろ友達からアニメ1期を勧められました。そこから興味を持つようになり、今はゲームもプレーしています。ゲームでのハルウララちゃんは、大負けしても笑顔で手を振ってくれるキャラクターなので、好きになりました」(「うやの」さん)

ゲームの中のハルウララちゃんは、実力はともかく、愛されキャラであることは確かだ。

「うやの」さんは、競走馬・ハルウララの実績やエピソードをご存じだったのだろうか?

「アニメを見る前までは詳しくなかったのですが、アニメを見て、実際の競馬にも興味を持つようになり、また、アニメのエピソードが実際の話ということを聞いてからは、登場するキャラクターを始め、ハルウララ号はもちろん、色んな馬のエピソードを検索するようになりました」(「うやの」さん)

またツイッターで反響があったことについては、こう語った。

「ハルウララ号の人気を改めて実感しました。殆どの方々が『元気でよかった』、『長生きしろよ』と応援していることから、まだまだ非常に愛されている凄い馬に会ってきたなと思いました」(「うやの」さん)

次に、Jタウンネット記者は御宿町の牧場「マーサファーム」にも電話で話を聞いた。

ハルウララが「マーサファーム」にやってきたのは、2013年4月。当初は預託馬だったという。現在の馬主は「春うららの会」だ。

「ハルウララの年齢は25歳、馬の寿命は25〜30歳と言われていますので、人間の年齢にすると、80歳以上です。余生を静かに送ってほしいと切に願っています」と、マーサファーム担当者は語った。

見学者があまり多いのも対応が大変なので、「見学の際は、事前連絡を忘れないように」と強調した。

......というわけで、ハルウララに会いたい人は、「マーサファーム」さんに、少なくとも数日前に事前連絡をしてから、出かけよう。

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