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摩訶不思議な「クラインの壺」に入れる場所が、川崎にあるらしい

福田 週人

福田 週人

2021.02.13 20:00
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「クラインの壺」というものをご存じだろうか。

ドイツの数学者フェリックス・クラインによって考案されたという、摩訶不思議な図形のことだ。

ある部分を、図形の表面だと思ってたどっていくと、いつの間にかそこが裏面になっているもので、本来は三次元空間で実現することはできない。

そんな不思議な「クラインの壺」を表現した遊具が神奈川県に存在していると、ツイッターで話題になっている。

それが、こちらだ。

「クラインの壺」の形のジャングルジムだ(画像は発見工房クリエイト提供)
「クラインの壺」の形のジャングルジムだ(画像は発見工房クリエイト提供)

話題になっているのは、神奈川県川崎市にある科学館「発見工房クリエイト科学館」の施設内にあるジャングルジムだ。

見るからに不可思議な形のこのジャングルジムに対し、ツイッター上では、

「おお、出口と入口が連続しとるw」
「次元断層に落ちそう」
「コレは間違いなくクラインの壺」
「すごい、クラインの壺に入ると言う夢を叶える遊具があったとは」

といった声が寄せられている。

「体験する科学」をテーマに

Jタウンネットは2021年2月12日、科学館を運営する発見工房クリエイト(神奈川県川崎市)を取材した。「クラインの壺」を模したジャングルジムについて、取材に応じた担当者は、

「発見工房クリエイトの設立者、橋本静代先生が科学館設立時(90 年代後半)に他の科学遊具と共に設置したものと聞いています。

橋本先生をはじめ、設置当時の関係者がすでに引退されていることや詳しい資料が手元にありませんので推測ですが、橋本先生は体験も重視されていました。


話を聞くだけではわかりにくい物理現象や法則をその身で体験することで感覚的な理解を得ることを目的にしていたのだと思います」

と説明した。

たしかに、知識としてのみ知っているのと、一度でも体験しているのとでは、その理解度も大きく違ってくるだろう。簡単だと思っていたのに実際にやってみたら意外と難しかった、あるいは、複雑だと思っていたけどやってみたら簡単だった、なんてことはよくある話だ。

クラインの壺の中に入ってみなければわからないことが、きっとあるに違いない。

今回、この遊具がツイッターで話題になったことについて、担当者は「最初は何のことかさっぱりとわかりませんでした」と前置きをした上で、

「ツイッター内にて検索したらクラインの壺が話題になっていたことを知り驚きました。多くの方にこういう施設があると知っていただけたのは嬉しいです」

とコメントしている。

ちなみに、同科学館にはこのほかにも、地球が自転していることを証明できる「フーコーの振り子」という実験を体感する「フーコーぶらんこ」など4 種の珍しい科学遊具があるとのことだが、残念ながら21年2月現在、遊具類の体験を目的とした活動や科学館見学などは中止しているそう。

「代わりに当法人ウェブサイト内の『ふしぎの国のたんけん』にて(各遊具について)くわしく解説されておりますので、そちらをお読みいただければと思います」

と担当者。科学館見学が再開されたら、ぜひいろんな遊具で遊んで、科学の不思議を体感してみたい。

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