「波打ち際から85度の温泉が湧き出ます」 鹿児島の砂浜に設置された注意看板が斬新すぎた
「なかなか見ないタイプの危険看板だな...」
そんなコメントともに投稿された写真が、ツイッターで話題になっている。
2020年12月13日に投稿された写真には、「DANGER(危険)」の文字が見える。その下の黄色の三角の中に、足のイラストが描かれている。足元にはなにやら赤い湯気のような......。「Don't get burnt!」という英文も記されている。「やけどしないで」という意味だろう。
なんだか危険な看板だ。看板の先には、砂浜が広がっており、その向こうは海のようだ。いたってのどかな光景のようだが、何が危険なのだろう? 看板には、その理由が説明されていた。
「この海岸は、干潮になると波打ち際から85度の温泉が湧き出ます。ご注意ください」
なんと85度の温泉? 危険なような、嬉しいような警告だった。このツイートには、1万2000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(12月15日夕現在)。ツイッターには、「まじデンジャラス」「あっぶな」などといった声が寄せられている。
投稿者の葉葉波(@hahaha3)さんによると、場所は鹿児島県の指宿市とのこと。
Jタウンネット記者は、指宿市観光協会に場所を確認すると、「砂むし会館 砂楽(さらく)」と言う温泉施設前の波打ち際の砂浜だろう、ということだった。そこで、「砂楽」に電話した。
誰が見ても一目で分かるような看板を
Jタウンネット記者の取材に応じたのは、「砂むし会館 砂楽」の担当者だった。
「海岸の砂浜で、天然の砂むし温泉が楽しめるのは、ここだけではないでしょうか? 干潮のときは、高温の温泉が湧き出してくるので、手をつけるのはもちろん、サンダル履きで歩いても危険です。そのため、以前は日本語で立入禁止の看板を出していたのですよ。
4~5年ほど前から、外国人のお客様が増えてきました。一時は、年間5万人にもなり、全体の約2割を占めるようになりました。そこで、誰が見ても一目で分かるように、漫画を使った看板を作ることにしたのです。文字も、英語と中国語、日本語の3つの言語で表記しました」
潮の干満の時間帯は、季節によって大きく変わるという。砂浜には、高温の湯溜まりができている場合もあるそうだ。危険なエリアにはロープが張られるというが、くれぐれも看板の案内に従って、安全に楽しんでいただきたい。
波打ち際での砂浴は、天候の良い干潮時だけ、砂の状態が良い日に限られるという。満潮時や雨天のときは、全天候型むし場で楽しめるそうだ。