埼玉に「ウユニ塩湖」誕生...? 建物を鏡のように映しだす「角川武蔵野ミュージアム」の水盤が美しい
「埼玉のウユニ塩湖に来ました」
あるツイッターユーザーによる、こんな投稿が話題を呼んでいる。南米の国・ボリビアにある、鏡のように反射する水面で有名なウユニ塩湖。そんな場所、埼玉にあっただろうか――?
さっそく、写真をご覧いただこう。
青空をバックに、ドンとそびえる不思議な形の巨大な石。それが手前の水盤に映り込み、たしかにウユニ湖のように美しい。
この写真はツイッターユーザーのYuji Shibasaki(@Yuji_48)さんが2020年9月1日に投稿したもの。巨大な岩は実は建造物で、8月1日にプレオープンした、図書館、美術館、博物館の融合施設・角川武蔵野ミュージアム(埼玉県所沢市)。出版社のKADOKAWAが展開する日本初のコンテンツモール「ところざわ サクラタウン」内に位置している。
Yuji Shibasakiさんの投稿に対し、他のユーザーからは、
「日本にもこんな世界が......初めて見ました!!!」
「間違いなくウユニです」
「美しい!!何時に行っても人がいるし風が吹いて綺麗に反射しないし、こんな感じにはなかなか撮れないんですよー!すごいです!!」
といった声が寄せられている。
「あっという間に汗だくになりました」
このウユニ塩湖のような写真は、どのようにして撮ったのだろうか。Jタウンネットは9月3日、撮影者のYuji Shibasakiさんに詳しい話を聞いた。
Yuji Shibasakiさんは埼玉在住の会社員。写真撮影が趣味で、主に県内で撮影した写真をツイッターやインスタグラムにアップしている。
今回投稿した写真は8月30日の朝8時ごろに撮影。Yuji Shibasakiさんによれば、角川武蔵野ミュージアム前に設置された水盤は浅い水辺のようになっており、家族連れが中に入って楽しむ様子も見受けられたという。
Yuji Shibasakiさんに撮影時にこだわった点を聞くと、
「雲がほどよく出ている夏の青空で、かつ風がなくまだ誰も居ない時間帯という全ての条件が揃わないと撮れないので、その時が来るのをずっと待ち構えていました(笑)」
とのこと。ベストなコンディションになるまで、辛抱強く待たなければならなかったようだ。
また水面の反射を狙った、リフレクション撮影ならではの苦労もあったようで、
「リフレクション撮影にあたり、かなり低い位置から低姿勢で撮らなければならなかったです。午前の早い時間でも気温が高く、何度も納得のいく構図とリフレクションを撮っているうちに、あっという間に汗だくになってしまいました。納得のいくものが撮れた時は、心の中でガッツポーズしました」
とのこと。
ツイッターでも「埼玉のウユニ塩湖」として広まりつつある光景。Yuji Shibasakiさんは今回の投稿が話題になったことについて、
「『埼玉には何もない』と昔からよく言われておりますが、ツイッターに上げている僕の写真はほぼ埼玉県内で撮ったものです。こういう風に話題になって、少しでも埼玉に良い所があるというのを全国の方に知ってもらえたら嬉しいですね」
としている。
角川武蔵野ミュージアムは建築家の隈研吾氏が設計。グランドオープンは11月6日の予定だ。