「歯ぁ食いしばれ!修正してやる!!」 妙にガンダムっぽい工具が話題に→まさか狙った?メーカーを直撃すると...
ある工具のパッケージが話題となっている。まず目を引くのが、そのキャッチコピーだ。
「歯ぁ食いしばれ! 狭所のネジ、修正してやる!!」
話題の発端となったのは、2020年6月24日に投稿された、こちらのツイートだ。
写真は、その工具のパッケージである。「ネジザウルスZ(ゼータ)」というのが商品名だ。このツイートには、「いつ見てもこの工具カミーユで草」という、投稿者・スガタ=キョン(@sonsaku02)さんのコメントが添えられている。
カミーユとは、アニメ「機動戦士Zガンダム」に登場する主人公、カミーユ・ビダンのことらしい。この工具のキャッチコピー「歯ぁ食いしばれ! 狭所のネジ、修正してやる!!」というのが、カミーユの台詞を連想させ、思わず笑ってしまう、ということのようだ。
ツイッターには、ガンダムファンからのさまざまな声が寄せられている。
「Zってついてるのがまたカミーユ出てるwwwwwwwwww」
「Zだけにゼーターネタなんでしょうね」
「この工具作った企業はガンダム好きなんだろうね笑」
この「ネジザウルスZ」という工具を製造販売しているのは、大阪市東成区に本社を置くエンジニアという会社だ。
この会社は本当にガンダム好きなのか? Jタウンネット編集部は社長を直撃した。
技術者たちのリーダーはガンダム世代だった
Jタウンネット編集部の取材に応じたのは、エンジニアの代表取締役・高崎充弘社長だ。ずばり「ガンダム好きなのか?」を聞いてみた。
「やあ、気が付かれましたか? そのとおりです」と、高崎社長は笑いながら答えた。
「このネジザウルスといのは、10数年前からの弊社のヒット商品です。 2009年、ちょうどリーマンショック直後でしたが、ネジザウルスGTという製品を開発しました。その年の、グッドデザイン賞を獲得しています。
この開発を手がけた若手技術者たちが中心になって、その後のネジザウルスシリーズとも言うべき商品群を生み出してきたのですが、ネジザウルスZ(ゼータ)が開発されたのは、2016年です。
この技術者たちのリーダーは、現在、40代前半ですが、ガンダムが相当に好きだったようですね。パッケージのコピーにもガンダムを意識して作っています。まあ、パロディなわけですが、私は、モノづくりには『遊び心』が大事だと考えていますから、ガンダミックな表現は、大いに奨励した方です」
ネジザウルスはプライヤーという工具の一種だ。
ただ他のプライヤーと違うのは、「つかむ」だけでなく「回す」動作にもすぐれていること。だ。先端部分に施された特殊な加工などによって、さまざまな形態のネジをぐっとつかんで、その状態をぐっとキープしたまま、左右に回しながら引き抜くことができるという。機能が優れているだけでなく、デザインの良さも評価されている。
ネジザウルスZの場合は、狭く奥まった所にあるネジも、「歯ぁ食いしばれ! 狭所のネジ、修正してやる!!」というわけだ。