時速120kmで爆走するおじいちゃんが表紙に 豊橋市「高齢運転」冊子にツッコミ続出
愛知県豊橋市が発行する冊子「広報とよはし」の表紙が、ツイッターで話題になっている。
2020年5月号の特集タイトルは「65歳を超えたら考えて!あなたの決断が交通事故を減らす」。高齢者に早めの免許返納を促す内容だ。表紙のメインは特集に合わせ、両手でしっかりハンドルを握るおじいさんの写真となっている。
一見すると普通に運転しているおじいさんだが、あるツイッターユーザーがこの写真を紹介したところ、5万件以上のリツイートを集める騒ぎに。なぜこんなにも注目されているのだろうか。
車のスピードメーターを見てほしい。
カーレースでもしているのだろうか...。メーターの針は時速120キロを超え、日本の制限速度をオーバーしてしまっている。一刻も早く免許返納していただきたい。
ツイッターではこの写真に対し、
「コラかな?と思ったらマジですね」
「頭文字爺じゃん」
「シートベルト無しで120キロも出して 冷静にこの顔してたら逆にすげぇ」
といった声が上がっている。たしかに、よく見るとシートベルトもつけてないように見える。
豊橋市「気づいていませんでした」
Jタウンネットは5月8日、豊橋市の広報広聴課に取材した。
取材に応じた担当者によれば、「広報とよはし」では毎月特集を組んでおり、表紙もそれに合わせて作成。今回の写真は特集を担当した他の職員がネットのフリー素材から探してきたという。
「高齢者が運転する写真、なかでも漫然運転をイメージして探しましたが、メーターの数値には気づいていませんでした」
写真を選んだ背景についてこのように話す担当者。思わぬ形で注目を集めてしまったが、表紙の意図として間違ってはおらず、ツイッターでも「適切な写真選出なのでは?」といったコメントが見られる。
特集は4ページにわたり、運転危険度チェックリストや、実際に免許返納した人の体験談を掲載。また安全装置の購入補助や自主返納によりタクシーやバスの交通補助券が配布されることなどが記載されている。
担当者は写真がツイッターで話題になったことについて、
「あんな風になるとは思いませんでした。ある意味、免許返納や高齢者の運転に対して興味を持っていただけたとポジティブに受け止めています。広報とよはしは公式サイトでも見られるので、本当は中身まで読んでほしいという気持ちはありますが」
としている。