京都人の「ぶぶ漬け論法」はどうやって誕生したのか 日本語の専門家に聞くと...
[ちちんぷいぷい-毎日放送]2020年4月6日放送の「へぇ~のコトノハ」のコーナーでは、「京都人の会話術」について調べていました。
京都人特有の言い回しとして有名な「ぶぶ漬けどうどす?」。これは遠回しに「帰れ」と言っているわけではなく、「もうそろそろ時間ではないですか?」という気遣いなのだそう。
日本語の歴史に詳しい京都先端科学大学の丸田博之教授に番組が話を聞くと、京都人は平安時代からこういう婉曲表現を使っているそうです。
大都会ゆえ生まれた会話術
丸田教授によると、京都は全国各地から多種多様な人々が集まる大都会でした。
出会った人との身分の上下や遠近関係もわからないため、はっきりと言うことは失礼にあたると、ぼやかした言い方に。戦国時代は、時の支配者が次々と入れ替わり、自分の身を守る手段として、本音を言わない会話になったといいます。
例えば、「おもしろい味やな」「食べられんこともないわ」。これは「おいしい」という意味で、「まあまあ」はすごい褒め言葉だとか。京都人は褒められたら裏があると考えるので、あえてこんな表現になるといいます。
こうした京都人の話し方について、番組では、
「京都人の『いけず?』にひるまず、積極的に会話しましょう!あまり気にせず『親しく思ってくれてるんやな』と、違いを笑っちゃえばいいんです」
と締めくくっていました。
世間に迷惑をかけないための会話術。スタジオでは「こういうことを伝えたいから、こういう言い方をしようとか考えるようになる」「頭の体操になる」という意見もありました。
(ライター:まみ)