手が大きいようにしか見えない リアルすぎて頭が混乱しそうなジオラマが話題
小屋が小さいのか、あるいは手が巨大なのか...。
手に鷲掴みされる小屋の隣には、自動販売機と、真っ赤なゴミ箱。手前には電柱と木が見える。何が本物なのかと一瞬戸惑ってしまう...。
この画像は、ツイッターユーザーのHGS model factoryさんが投稿したものだ。実は、小屋の大きさは35分の1サイズ。巨大な手が暴れているわけではなかった。「リアルに見えましたらリツイートしてみて下さい」と呟く彼の投稿には、
「めっちゃリアル 職人技」 「リアルすぎる。なんだか懐かしさまで感じる」 「よくあるリアルなCGの類かなと思ったらまさかの模型!」
といった声が寄せられている。
よく見ると、電柱には看板が巻き付き、街灯がついている。小屋にはエアコンの室外機まで。相当なマニア感が匂ってくる。Jタウンネットは、13日、製作者のHGS model factoryさんに、こだわりをきいてみた。
トラックの作業員から道路沿いのゴミまで再現
HGS model factoryさんによれば、製作期間は2か月程度で、作業時間は60時間ほどだという。題材は「道路工事」で、小屋のように見えるのは、現場の仮設事務所。自動販売機は、現場の作業員用に設置したという。
ジオラマのコンテストに出展しようと思ったため制作を始め、リアル感を追求したと話す。
「ジオラマコンテストに出すにあたり『道路工事』という題材は、インパクトが薄いとは思ったのですが、その分さりげない細かな描写にこだわりリアル感を追求してみました。 また電柱にもこだわりました。電柱を色々見て回りましたが、それぞれ配線処理や碍子(がいし)の付け方、トランスの設置法など、多種多様です。1番模型映えしそうな雰囲気で作ってみました。 普段あまり気にしない電柱を、模型にしてみると意外にも存在感があって、自分でも気に入っている部分です」
製作するにあたって、難しかったところはなかったらしい。強いて挙げるならば、電柱作りに思いのほか時間がかかったことだと話す。
なにやらベテラン感漂うHGS model factoryさん。普段は会社員と個人事業主をしている50歳の男性だという。模型歴は40年位で、小学生の低学年頃から作っていたと話す。そのためだろうか、HGS model factoryさんにかかれば、トラックの荷台に乗る作業員にもリアル感を出すことができるのだ。
「作業員ドライバーは建設作業員キットの弁当を食べる作業員を改造して乗せてあります。首からはタオルもテッシュペーパーで再現しました」
製作途中のため、作品のタイトルはまだ未定。仮名で、
「道路工事ジオラマ」
を想定しているという。
とにかく細部にまでこだわるHGS model factoryさんは、ツイッターを始めて、まだ1週間程度だという。そんな彼は、今回の反響に対して次のようにコメントした。
「何気なく始めたツイッターで、もの凄い勢いで拡散されていくのを目の当たりにして今までニュースを見ていた事が現実に起こって驚きましたし、自分の作品に共感してくださる方々がいる事に気づかされて自信が付きました」