手描き看板の実演販売って何...? 職人の超絶テクを堪能できる「表札ライブ」に行ってみた
最近の流行りは「昭和レトロ」
さっそく筆者のプレートも作ってもらおう。まずはプレートのサイズ・色を選ぶ。赤、こげ茶、アイボリーなど様々なカラーがある。サイズはL、M、S、XSサイズの4択。今回は「えんじ」のSサイズにした。
プレートを選んだら、注文書にデザインを描いていく。文字だけでなく、簡単なものであれば絵も描いてもらえるようだ。デザインが決まれば色や字体を指定するところだが、ここがなかなか悩むところだ。金澤さんによれば、最近は「昭和レトロ」風が人気だそうで、
「アルファベット表札全盛時代が過ぎ、昭和レトロ風表札・看板がメインになりつつあります。昭和レトロがアルファベット表札のテリトリーを脅かしております」
と話す。外国人のお客にも「昭和レトロ」は人気だ。
注文書を書いてもすぐに作ってもらえるとは限らない。先客の注文がある時は予定時間が告げられ、他で時間を潰して後で受け取りに来る、もしくは後日配送となる。受け取り時刻より少し早めに来ることで、実演を見ることができるというわけだ。
金澤さんは注文書のデザインを何度も見ながらプレートを制作していく。テープで文字の大きさを決め、細筆にペンキをつけて描く。下書きは一切せず、まさに一発勝負だ。
筆者が指定したのは「あなたの街の情報サイト Jタウンネット編集部」。文字数ちょっと多すぎたかも...そんな不安をよそに、金澤さんはテープをうまく使ってすらすらと描いていく。
待つことおよそ40分――ついにJタウンネットのプレートが完成した。
これはすごい...。字画の多い漢字もあったが、潰れているところが全くない。文字のバランスも良いし、何よりかわいい。裏にはマグネットを付けてもらった。
「文字数多くなかったですか?」と聞くと、金澤さんは「これくらいがちょうどいい」。さすがプロだ。
価格はアルファベット表札Sサイズ2000円、Mサイズ2500円、Lサイズ3000円のほか、作りたいプレートの種類によって変動する。