ドンキの「はんこ自販機」が本格的すぎた 文字も絵柄も自由自在、ワンコインで作成可能
カレー、クレープ、もみじ饅頭......。 世の中には「なぜこれを自販機にしようと思ったのか」と問いかけたくなる様々な変わり種自販機が存在するが、それは飲食物に限ったことではない。
ドン・キホーテの一部店舗には、なんと「はんこ」の自販機が存在するのだ。
「印鑑忘れたから自販機で買おう」
そんな気軽さを追求したのだろうか。価格は500円からとお手頃で、地味に役立ちそうな自販機だ。
しかも、文字を自分で書き込むことができたり、絵柄のデザインを選んだりすることも可能。そのためツイッターには、実際に使ってみたというユーザーから、
「俺の名字珍しいから普通に売ってないからこの自販機すごい助かってるわ」
「推しの印鑑が手元にあるって...想像してたよりだいぶ...あの、しんどい」
といった声が寄せられている。
珍苗字に悩む人だけでなく、好きなキャラクターや有名人のはんこを作って楽しみたい人にもうってつけの自販機なのだろう。
しかし自販機で作ったはんこと聞くと「本当に使えるのか?」と不安になるのも正直なところ。Jタウンネットの記者も実際に作ってみることにした。
イラスト、書体などカスタムし放題
筆者が向かったのはドン・キホーテ大宮東口店。自販機が置かれている店舗は、はんこ自販機のサイトで確認することができる。
自販機には印材のサンプルが並び、16種から選ぶことができる。アクリルから木製まで材質も様々で、価格は500~2500円。500円で推しのはんこをたくさん作ることも、好きなデザインを選んで普段使い用にすることもできるとは、なかなか幅広いニーズに応えている。
タッチパネルを操作し、まずははんこの種類を決めるところからスタートだ。
縦書き・横書きを選ぶだけでなく、自分で文字や絵を描く、すでに用意されたイラストを入れる、書道や日本画の作品などに押される落款印(らっかんいん)のようにするなど、いろいろなパターンがある。
今回はせっかくなのでイラストを入れることにしたが、文字数やパターンによって選べる印材のサイズに制限があるとのこと。ものによっては一番小さいサイズ(10.5ミリ)を選べないので注意だ。
続いてイラストを選び、文字を入れていく。イラストは植物系の8パターンでかわいらしいデザイン。この場合、入れる文字はひらがな・カナ・英数のみで漢字は使えない。
文字は古印体・行書体・篆書体・楷書体から選ぶことができる。ここでデザインが完成...かと思いきや、さらに自分の手で文字や図形を加える、赤字と白地の反転ができるというのだから、本当に選択肢の幅が広い。自販機とはいえ、なかなかあなどれない...。
デザインが決まれば、あとは印材を選ぶのみ。大きいサイズのものはやはり価格が少し高くなっている。種類が多くて迷ったので、筆者は自販機に「困った時はコレ!」と書かれていたパール(金茶)を選択。サイズは12ミリで1000円だ。
朱肉付きの印鑑ケースも、欲しい人はこのタイミングで選ぶことができる。
ちなみに代金はこの後に投入するため、試しにデザインだけしてみるというのも可能だ。
代金を入れたら、いよいよ印材にデザインが彫刻される。待っている間は「はんこQ&A」や、彫刻される様子をパネルで見ることが可能だ。
待つこと約15分...(ちょっと長い)はんこが完成した。どこ?と思わず探してしまったが、自販機の下の方にある受け皿にハンコが入っていた。
バラのイラストを選択したが、キレイに彫られているように見える。印材もつやつやしていい感じだ。彫られた部分は白っぽい粉が付いていたが、拭けば普通に使用できる。
実施に押してみてもバラの絵が潰れるということはなく、問題なく押せる。いろいろカスタマイズできる上に、1000円でこのクオリティはかなり嬉しい。いくらでも作ってしまいそうだ。
現時点での設置場所はドン・キホーテが中心のようだが、長崎屋などそれ以外の場所にも設置されている。街で見かけた際は、一度試してみては。