知ってました? バウムクーヘンとバームクーヘン、厳密には別物です
大木の年輪のような見た目が特徴の、ドイツ発祥の焼き菓子「バウムクーヘン」。ギフト用からコンビニでも買えるものまで、幅広い場面で活躍している。
「バームクーヘン」と表記されることもあるこのお菓子。2019年8月27日放送「マツコの知らない世界」(TBS系)によれば、「バウムクーヘン」と「バームクーヘン」は厳密には別物だという。
それぞれの表記の商品が販売されているのを見たことはあるが、まさかそんな違いがあったとは...。この衝撃の事実に対し、ツイッターでは、
「わたしが大好きなのは、、、バウムクーヘンじゃなくて、、、バームクーヘンだったのか、、、」
「スーパーで売ってる『厚切りバウムクーヘン』はバームクーヘンだったのか....」
「バウムクーヘンは材料と作り方が決まってるんだ...本当に職人の腕にかかってる食べ物だな」
といった驚きの声が寄せられている。
その違いとはどんなものだろうか。Jタウンネットは8月29日、創業当時からドイツの基準で焼き続けているという「ユーハイム」に話を聞いた。
卵2:小麦粉1;砂糖1;バター1
番組に登場したのは、全国9000人のバウムクーヘンマニア(SNSの仲間)の2トップ。
この2人によれば「バウムクーヘン」は国立ドイツ菓子協会の規定の材料・製法で作られたもので、職人が1本1本手作りしている。使う油脂はバターのみといった材料の指定、それらを配合する割合の指定などがあるという。
対して「バームクーヘン」は、バウムクーヘンを大量生産できるように日本独自で発展したもの。材料や作り方は自由だそうだ。
そうなると、私たちがスーパーやコンビニで買って食べているのは「バームクーヘン」の可能性が高い。
ユーハイムの広報担当者に確認してみると、国立ドイツ菓子協会が規定する、バウムクーヘンの定義があることは事実だという。材料にはベーキングパウダーを使用しないこと、配合も卵2:小麦粉1:砂糖1:バター1と細かく決められている。
ただ、番組中で紹介された「職人の手作り」という点に関しては、
「規定は主に配合関係で、それについての記載はないと思われます」
とのこと。これらの規定はあくまで「バウムクーヘンの定義」であり、「これ以外はバウムクーヘンと名乗ってはいけない」と明記されているわけではないようだ。
ちなみに番組中、マツコさんは2つの違いを語るゲストを尻目に、バウムクーヘンを次々と口に運んでいた。規定について知った後も、「あら厳しい。...バウムクーヘンおいしいわねえ」と言うのみ。
おいしければどっちでも良い――それが消費者の本音だろう。