ひやしあめに柿ジュース、飲むライス... 八戸にマニアックすぎる品揃えの自販機があった
うどん自販機に日本酒自販機...日本各地にはその土地ならではの「変わり種自販機」がいくつも存在する。
青森県八戸市にあるこちらの自販機。一見、普通のラインアップのようだが――
岐阜のご当地ドリンク「岐阜の富有柿 かきドリンク」、「あめゆ」(ひやしあめ)、韓国語が書かれた何かの飲み物......。国境を越えた個性的すぎるラインアップである。筆者が飲んだことがあるのは沖縄のソウルドリンク「ミキ」のみ。
手書きの値段、ドリンクの周りに貼られている「飲んでみるべェー」等の謎のふきだしも気になるところだ。
ツイッターでは、
「八戸の自販機マニアックすぎる笑笑」
「ちょっと買う勇気なかったなぁ」
「八戸生まれだがこんな自販機あったなんて知らなかった...」
と様々な反応が寄せられている。
Jタウンネットは2019年6月13日、この自販機を設置する市民集団「まちぐみ」に、その意図を聞いた。
「かきドリンク」「ミキ」は人気
「まちぐみ」は組長の山本耕一郎さんを筆頭とした、八戸市に「なんか楽しそう」を作り出す集団だという。お店の壁面やガラス、ショーウィンドウなどに、特設ディスプレイや外観装飾を、自分たちがセレクトした商品と共にデザイン・作成している。
自販機は、本八戸駅近くにあるまちぐみの拠点「まちぐみラボ」の傍らに設置。山本さんは自販機を設置した理由を、
「変なジュースしか入ってない自販機を八戸のまちなかに置いたらホットスポットがまたひとつふえるよなー、と思ったから」
と話している。
自販機は2015年7月から導入。これらの個性的なドリンクは、まちぐみの組員たちとネットで探し、「おもしろい!」となれば購入しているとのことだ。
しかしツイッターにもあるように、マニアックすぎて買うのをためらわれるのが心配どころ。売れ行きについて聞いてみると、
「駅前通りという立地もあり、大変好評をいただいています。市内だけでなく、市外、県外からも、この自販機目的で八戸に来て、大人買いされる方もいます。今日も青森市から、バイクでここを目指して来たという若者がいました」
と、もはや八戸のシンボルといっても過言ではない盛況ぶりであることが分かった。
ラインアップは人気のあるドリンクは定番としてずっと残しておき、売れ行きが芳しくないものは新しいものと入れ替えていくスタイル。山本さんはこれまでに30以上のジュースを販売してきたといい、「かきドリンク」、「白い恋人 チョコレートドリンク」、飲む極上ライスでお馴染みの「ミキ」、「ひやしあめ」、などは、設置当初から販売している人気ドリンクだと話している。