滋賀を飛び立った花の種、300キロ離れた神奈川に 小学生が風船で「よかったらうえて」
2019.06.15 11:00
「児童の世界を広げるために」
そもそも、なぜ風船を飛ばしたのだろうか。兄弟社小学校の小森康三校長はJタウンネットの取材に、
「風船は1日に行った運動会で、開会式のセレモニーの一環として飛ばしました。数はちょうど100個で、小学校の全校児童55人と、運動会に参加した兄弟社中学校の生徒が飛ばしました」
と話す。今年が初めてというわけではなく、例年実施している恒例企画なのだそう。
実施の目的について小森校長は、
「今まで全く繋がりのなかった人と交流が始まる可能性がありますし、児童の世界を広げるためにやっています」
と話す。風船は土に溶ける自然素材のものを使っているため、子供達にエコ意識を学んで欲しいとの狙いもあるという。
種を受け取った人から手紙が届くことも多く、その際は児童がお礼の返事をしている。実際、今年もすでに三重・桑名の人から連絡があったそうだ。
小森校長によると、これまで連絡があった中で最も遠かったのは群馬。そうなると、今回の平塚は過去最長クラスの飛行距離。きっと、子供達も風船がそこまで飛んでいったことに驚くはずだ。
――一方、花の種を受け取った鳴海さんは13日、「(種は)まきましたが、芽はまだ出ていません」と取材に話す。まだ学校側には連絡していないそうだが、
「このまま芽が出なくても、届いた旨を伝えようかなと思っています」
としていた。