関西人は「焼きのり」をほとんど使わない? 「味付け」圧倒的人気の理由は...
おにぎりに使うのりといえば?
のりと聞いて思い浮かべるものが東西で別れた理由についてスタジオで議論が行われた。兵庫・宝塚出身で現在は東京に住まいを置いている東野幸治さんは、
「東京は味付けのり、あんまり売ってないでしょ!」
「味付けのりが懐かしいというか思い出の味」
とコメント。味付けのりの袋を叩いて開封する仕草を東京に行ってからやっていないという。
滋賀県出身のお笑いコンビ「ダイアン」の津田篤宏さんも「焼きのりをいつ使うのかもわかりませんもん」と話すなど、味付けのり愛は相当強いようだ。
続いて街の声が紹介されたが、スタジオ同様に味付けのり派が多数を占めていた。
「味付いてないのを食べると損した気分になる」
「(おにぎりに)巻く意味ないよな、味付けじゃないと」
「のりだけの味やもんね、焼きのりは。味付けはちゃんと味付いているから・・・」
といった声が拾われた。中にはご飯に関係なく味付けのりだけを食べる人も登場し、愛を見せつけていた。しかし、ハッキリとした理由を知っている人はいなかったよう。
ここまで味付けのりに対するこだわりが強い人は関東では聞いた記憶がない。では、差がついている真の理由は何なのか。これについて番組では、次のように紹介した。
「昔は関西まで運ぶとのりの風味が落ちたから」
明治時代、日本で初めて味付けのりを商品化したと言われる東京・日本橋室町「山本海苔店」の山本貴大専務取締役が詳しい理由についてコメント。それによると1869年に明治天皇が山本海苔店に京都への土産はないかと用命。その際に普通の焼きのりでは面白くないので、味をつけることを実践した。
さらにこうした理由もあったようだ。
「のりは劣化がとても早い。味をつけるとのりがコーティングされますので劣化が遅くなる」
元々は関西まで行っても美味しく食べられる工夫だったのだ。
そして、関西での人気を決定づけたのが「ニコニコのり(大阪市浪速区)」。1931年に「ロール式味付け機」を開発したことで大量生産と値下げに成功。こうして関西でヒット商品になった。
その後、味付けのりを巻いたおにぎりの試食を東京・銀座で行った。登場した3組とも最初こそ味付けのりを「ベタベタする」などの理由で避けていたが、食べると一転「美味しい」との評価だった。
ツイッター上では、
「ちゃちゃ入れマンデーみて関東の人味付けのり食べへんのやな...」
「今日のちゃちゃ入れマンデー見てびっくりした... 味付けのりの方が美味しいのにね...」
「ビックリしたけど、おにぎりを味付けのりで巻くの関西だけなの?」
といったコメントが寄せられている。
この回を見た後、試しに味付けのりのおにぎりを作ってみたが、圧倒的にこちらの方が美味しかった。
食べてみると、この美味しさを知らない関東人に対して疑問を持つのも不思議ではない。
もしかすると、未来におにぎりと言えば味付けのりの時代が来るかもしれない。それほど美味しかった。