鬼も微笑む気持ちよさ? 宮城の山奥に、風情あふれる混浴秘湯があった【鬼首温泉・ とどろき旅館】
混浴女子とめぐる!ニッポン秘湯図鑑
第十四回 宮城県・鬼首温泉 とどろき旅館 文・写真:蜜月檸檬
こんにちは、混浴温泉に魅せられて全国の秘湯をめぐっている蜜月檸檬です。毎回ひとつの混浴温泉にスポットを当てて魅力をお伝えしているこの連載。今回は、宮城県の鬼首(おにこうべ)温泉にある「とどろき旅館」をご紹介します。

鳴子温泉郷の中にある鬼首温泉。鬼首温泉という名前はちょっと怖い昔話のようですが、平安時代の武人である坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が猛々しい鬼のような大武丸(おおたけまる)を打首にした場所であることが由来と言われています。
雪と桜が残る春の鬼首温泉
とどろき旅館は鳴子峡のほとりにポツンとあり、目の前を渡る橋には青鬼と赤鬼の像が笑っています。橋の向こうには5月でも雪が残る山々が見えます。

旅館を囲む自然は新緑が美しく遅咲きの桜も見ることができました。とても静かで周辺には何もないので静養にも良いと思います。
優しい笑顔の女将さんに迎えられて入った旅館は素朴で落ち着く雰囲気。客室7室の小さな旅館ながらもお部屋は広くゆったり寛げます。温泉の熱を利用した暖房がほのかに部屋を暖めていました。
小さな旅館の大きな混浴露天
旅館の奥の渡り廊下から外へ出ると庭園に大きな混浴露天があります。
男女別の脱衣所から混浴の露天風呂へ入ることができます。脱衣所から湯船は仕切られていて女性は中央の岩陰から湯船に入るのであまり恥ずかしくないと思います。

広い岩風呂の湯船には少し熱めの温泉が満たされて、旅館の表に咲く桜の花びらが舞い落ちていました。
しみじみとした趣のある混浴温泉に嬉しくなります。
混浴の露天風呂の他に、貸し切りの露天風呂と男女別の内風呂もあります。
どのお風呂も24時間自由に入ることができます。
10時~14時は日帰り入浴も可能なので気軽に立ち寄ることもできます。
あたたかい女将さんと美味しい料理
食事は山菜を使った手の込んだ美味しい料理に大満足でした。
夕食はお部屋で女将さんがお話をしながら用意してくださり楽しくいただくことができました。

とどろき旅館は、おもてなしを感じられて雰囲気ある混浴露天にゆっくり入ることができるのが魅力。
出迎えも見送りも旅館の外まで女将さんが出てきてくださり、「この旅館に来て良かったなあ」と思わせてくれました。
鬼首温泉の清々しい自然の中で優しく癒される混浴温泉です。
