「関学=関東学院」はどこまで通用する? 全国調査の結果が悲惨すぎて笑えない
沖縄で「異変」が
まず全国のアンケート結果を集計すると、関西学院(兵庫県西宮市)が88.9%(723票)の得票率で圧勝した。都道府県別でも関西学院が実に44地域で票の過半数を占め、圧倒的に優勢な結果となった。
関東学院(神奈川県横浜市)も明治以来の伝統ある大学だが、読者の意見は11.1%(90票)どまり。この大差は記者にとっては意外だった。地域ごとの結果を見ても、過半数を獲得したのは長野・群馬・沖縄のみ。
お膝元の神奈川ですら、関東学院の得票率はたった11%。東京、千葉、埼玉など近隣の都県の結果をみても、首都圏でも関西学院の方が圧倒的に多くの票を集めていた。
関西学院の地元近畿ではさらに驚異的な結果に。
2府5県(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山・三重)すべてで、関東学院への票がゼロというパーフェクトゲームとなった。関西の名門私大「関関同立」の一角を成すだけあって、関東学院何するものぞと言わんばかりの支持率の高さである。
もしかすると関東学院は存在すら知られていなかったかもしれない。近畿以西ではほとんどの県で関西学院が得票100%を記録したのだが、人口を考えると関西全域で1票も入らなかったのは特筆すべき支持基盤の強さだ。
関西学院といえば、アメリカンフットボールやスケートなど、スポーツの名門校として知られる。また18年5月に起きた日大アメフト部の「悪質タックル」問題に関連して、全国放送のワイドショーや新聞報道などで、連日のように関西学院の名前が叫ばれたのも、全国的に優勢な結果に繋がったかもしれない。
しかし、西日本の中でも1県だけこうした傾向と全く逆の結果を示したのが沖縄県。ここでは逆に関東学院にすべての票が入り、関西学院へはゼロだった。
実は、沖縄では関東学院が2018年までにオープンキャンパスを4度開催して学生の開拓に努めている。また沖縄大学と提携して単位の互換・学生の相互の交換留学を行っている。
大学がもともと8校しかない沖縄県で、この関東学院独自の取り組みが、沖縄県での知名度向上につながったことは十分考えられる。沖縄ほど本土から離れてしまうと、関西・関東の距離感覚に大きな差はなく、独自に沖縄で取り組みを行っていた関東学院が「関学」としての知名度を獲得した。しかしその他の地域では、「関学」といえばほぼ関西学院で通じるようだ。