くすんだ仏器が、一瞬でピッカピカに...! 僧侶が考えた洗浄テク、簡単すぎて修行にならないレベル
年末は大掃除に忙しい。いろいろなものをきれいにして新年を迎えたいが、こんな意外なものがピカピカに変身する様子がツイッターに投稿され、話題になっている。
仏器磨きファンの皆様、お待たせしました!今年も年末仏器磨きの時期がやってきました!今年はアルミホイルを敷いた熱湯の中に仏器を浸け、そこに重曹とクエン酸を大さじ3杯ほど投入?? シュワシュワの泡とともにピッカピカに?? くすみを取るのならこれで十分。 pic.twitter.com/Ajk3e2Fye2
— みょうこう (@asahiji_myoko) 2018年12月23日
金剛杵や香炉など、ありがたい仏具・仏器が金色の輝きを取り戻してピカピカに。この輝きには煩悩も退散してしまいそうだ。それにしても、なぜこんな仏器磨きの様子を投稿しようと思ったのか、Jタウンネットは投稿者に取材した。
重曹とクエン酸でピカピカに
投稿者の「みょうこう」(@asahiji_myoko)さんは、福井県で寺院の住職と文化財関係の仕事の二足のわらじを履いている。住職を務める朝日観音福通寺は真言宗の寺院で、ツイートの中で洗っていた仏器は普段、密教の祈祷などに用いているもの。100年以上経っているのではないかという由緒ある品だそうだ。
仏器は一般家庭でも仏壇などがあれば使われるもので、「ピカール」という金属研磨用の洗浄液で磨くことができる。しかし、より手間をかけずに洗うやり方を考え、このように重曹とクエン酸を少量ずつお湯に混ぜて浸け込む方法を試してみた。すると予想以上に表面のくもりが取れてピカピカになったので、仏器を使っている人の参考になればと投稿した。
仏器は基本的に真鍮製で、一部は銀でできているので、この方法で表面のしつこい汚れを除去できる。ただしクエン酸が付着したままだと逆に腐食してしまうので、再度水洗いしてよく拭く必要がある。また錆びは取れないので、錆びを取るにはピカールでしっかり磨き上げてほしいということだ。
この仏器洗浄法には、お寺関係の人からも感謝のツイートが寄せられていたという。とはいえ、仏器は磨くのも修行の一環ということなので、みょうこうさんは
「あまり楽にできるのもいかがなものかと、少し反省しているのですが...」
とも。やはり仏器も使えばそれなりに汚れるので年に1度は掃除が必要という。仏器をお持ちの皆さん、この方法で煩悩も一緒に洗い流してみてはいかがだろうか。