プロ野球「嫌われ球団」を全国調査! 総合1位は巨人、でも地域別に見ると...
2018年のプロ野球は福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズ連覇で幕を閉じた。
Jタウンネットでは過去2回にわたって「あなたが応援しているプロ野球チーム」についての読者投票を実施、その結果を公表してきた。そして今回は遂にと言うべきか、「あなたが嫌いなプロ野球チームは?【都道府県別投票】」というテーマでアンケート調査(10月16日~11月12日、総得票数1358票)を行った。はたして、その結果は――。
まずは、各都道府県で最も嫌われているチームを色分けした全国地図をご覧いただこう。日本地図は真っ赤に染まり、なんと地域数で最も嫌われてしまったのは広島東洋カープだ。同率1位も含めると39の地域でトップ。しかも、お膝元であるはずの広島を含む中国地方ですら、全地区で最も嫌われるという悲惨な結果に。
テレビなどのメディアではここ数年、チームの躍進に伴ってか、カープ女子をはじめ広島ファンの熱気をフィーチャーしてきたが、必ずしも好意的に受け止められていなかったようだ。
次に多かったのが同率1位も含めて11の地域でトップだった読売ジャイアンツ。こちらもカープ同様に、地元・関東で嫌われ票を多く獲得。東海道新幹線が走る地域をなぞって、東京都から愛知県までをオレンジに染めた。長い間主催試合が行われた福岡県や北海道、宮城県でもなぜかトップとなった。
地元からも嫌われてしまう2球団が目立つ中、石川県ではタイガース、佐賀県ではカープと同率で福岡ソフトバンクホークスが1位を獲得した。ライバルチームへの意識が強いファンの性質からか、阪神タイガースのお膝元・兵庫県ではカープと同率でジャイアンツが1位となっている。
総合「嫌われ」ランキングの結果は...
続いて、全得票をまとめた総合ランキングの結果を。
日本地図の結果からは意外かもしれないが、1位はジャイアンツで549票。最も投票数が多かった東京都でカープを162票差と突き放したため、総得票数ではトップという残念な結果になってしまった。
フリーエージェント(FA)制度で各球団の主力選手を長年にわたり獲得。さらにはリーグ優勝45回と日本一22回はいずれも12球団中1位。その強さから、やっかみを込めて他球団ファンから嫌われているようにも思える。
そのほか、江川事件や一場事件で知られるようにドラフトでの不正や、近年では一部選手による野球賭博など、巨人といえば数々の不祥事で知られるスキャンダル球団。こうした体質が好きになれないというファンもいるだろう。
2位には日本地図を真っ赤に染め上げたカープが、466票を獲得しランクイン。つい10年前まではBクラスの常連で、嫌われるどころか意識すらされなかったかもしれない。しかし、近年の強さから存在感も増し、ファンの行動にも注目が集まり始めた。
メディアが挙ってとりあげた「カープ女子」を筆頭に選手よりもファンが目立ってしまう場面も多かった。そこからファンのマナー違反などがフィーチャーされることも、他球団ファンから嫌われる要因になりえたとも考えられる。
3位はタイガースが上位2チームから大きく票数を落として145票。ジャイアンツと同じく伝統ある球団で、ファンの迫力もチームに欠かせないものとなっているが、それが苦手といった人もいるであろう。
4位福岡ソフトバンクホークス以降は2ケタの票数に落ち着いており、6位以降は20票以内に収まった。最も嫌われていないチームはたった10票のオリックス・バファローズだった。
改めて見てみると、今回の調査で上位に入ったのは軒並み「強い」もしくは「人気」があると言えるチームだ。成績が良ければ露出度も高く、ファンが多ければ目に入る機会も多い。
実は負の側面が強いようでも、上位に入り「嫌われてしまう」くらい人気と実力がある。それだけ野球ファンの関心を引いている証拠とも言える。逆に見ると、下位は存在感が欠けているという見方も...。実際、最下位のオリックス・バファローズは前身のオリックス・ブルーウェーブ時代の1996年から20年以上優勝から遠ざかっている。
好きなチームの人気と実力があるのか。それはいかに応援するチームが嫌われているかも一つの指標として大切なのかもしれない。