墨がない白いイカ、その名も「白輝姫」 米子ガイナックス制作のアニメで解説
鳥取県と聞いて真っ先に思いつくのは、鳥取砂丘(鳥取市)だろう。ほかにも日本海であがる「松葉ガニ」(ズワイガニ)や、みずみずしい「二十世紀梨」など、グルメもいくつか浮かぶはずだ。
だが今、鳥取県水産課は2018年5月から、「鳥取墨なし白イカ『白輝姫(しらきひめ)』」を知ってもらおうと、PR動画のアニメ「アルケロンレポート~白輝姫はイカが?編~」を公開している。どんなイカなのか調べてみた。
アニメで分かりやすく紹介
墨なし白イカとは、漁獲後すぐに専用の器具で墨袋を取り除いたケンサキイカのことを指す。調理の手間を省くことができ、鮮度を保ったまま食べられたり、墨がないためほかの魚との詰め合わせができたりといったメリットがある。山陰地方では、ケンサキイカのことを「白イカ」と呼ぶ。
鳥取県では、赤碕港(琴浦町)、賀露港(鳥取市)、網代漁港(岩美町)付近で例年7~9月頃に漁獲され、2017年の漁獲量は280トンに及ぶ。ピークは8月の71トン。
2016年に試験的に墨なし白イカの出荷が始まり、17年6月に「白輝姫」という愛称が公表された。白イカの呼び名の投票で1位となったこの名前の由来は、「『白雪姫』に近い響きや、県の特産品である松葉ガニのブランド名『五輝星(いつきぼし)』、岩牡蠣の『夏輝(なつき)』に『輝』の文字が入っていることから、『白輝姫』が投票で人気を呼んだのだと思います」(水産課担当者)。
アニメの「アルケロンレポート」は、米子ガイナックス(米子市)が制作する、簡単に制作できるアニメ動画。アニメの設定は、宇宙旅行ガイド社の惑星調査隊「チーム・アルケロン」が地球を探索し、特産品などを調査し紹介する内容というもの。白輝姫もそのうちの1つとして紹介されている。
PRにあたりアニメにしたのは、わかりやすく白輝姫を知ってもらいたい、との思いからだ。「墨が無く、手間がなくておいしいということをわかりやすく幅広い方に知ってもらいたい」と担当者はアニメのメッセージ性を説明する。
アニメの今後について、「続編の制作は考えていませんが、イベントで流すなどしてPRしていきたい」としている。