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日本の標準時は「武蔵小金井」で作られていた...って、兵庫県明石市じゃなかったの?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.04.07 17:00
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中学の地理の時間、「兵庫県明石市には日本の標準時子午線が通っている」と先生から言われた記憶がある人も少なくないだろう。筆者には期末考査に出ていた記憶もおぼろげながらあり、「日本の時間の基準」と言えば兵庫県明石市のイメージは強い。

ところが、時間を「作っている」のは、兵庫県明石市ではなく、なんと東京都小金井市の情報通信研究機構(NICT)という組織。そもそも時間を「作る」とは何なのかよく分からないところだが、一体どういうことなのだろうか。

日本標準時を作る立場で、「今何時?」「そうね、大体ね...」とはいかない(画像はイメージ)
日本標準時を作る立場で、「今何時?」「そうね、大体ね...」とはいかない(画像はイメージ)

NICTの作る「協定世界時UTC」に9時間を足せば日本標準時になる

そもそも、世界の時間の基準である「本初子午線」は、イギリスのグリニッジ天文台を通っている。ここを基準に15度ずつずれていけば、1時間ずつ時差が計算できる、という仕組みだ。

日本は、イギリスと9時間の時差がある時間を「日本標準時」として採用。となると、東経135度の位置を通るのが「日本標準時」を示す場所にあたり、それが兵庫県明石市になっている、ということだ。

しかし時間を「作っている」となると話は違う。

東京都小金井市の武蔵小金井にあるNICTでは、国際的な基準に適合するようにセシウムの振動回数で時間を計測できる原子時計を18台用意。「協定世界時UTC」という日本時間の基準を作り続けている。

「日本標準時」は、この「協定世界時UTC」に9時間を足した時間であるため、ひいてはNICTが「日本標準時」を作っていることになるのだ。

NICTは全国に向けてこの時間を供給し続けているものの、日本標準時を作っているのは現在、NICTのある小金井のみ。万一の災害に備え、兵庫県神戸市などへの分散化の検討も行っているという。

NICTの公式ホームページには、日本標準時や世界標準時がいつなのか、確認できるページもあり、自分のコンピュータの内蔵時計とのズレも計算してくれる。日本時間の「基準を見たい」人はぜひ。

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