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やまなし観光推進機構の「ゆるキャン△」推しがすごい 利用者が前年比3倍のキャンプ場も

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.03.13 08:00
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山梨県や市町村、観光関係団体等と連携して観光PRに取り組む「やまなし観光推進機構」が運営するサイト「富士の国やまなし 観光ネット」に、アニメ「ゆるキャン△」の特集ページがあることをご存知だろうか。

丁寧な番組情報はもちろん、放送された各話で登場した観光スポットなどの様子を、実際の現地と比較したモデル地紹介コンテンツなども充実しており、番組放送開始前後の2018年1月にはいくつかのインターネットニュースでも話題になっていた。

「ゆるキャン△」は3月末で放送終了予定だが、どれほどの効果があったのだろうか。

「ゆるキャン△」公式サイトと錯覚しそうな作り込み(画像は「富士の国やまなし 観光ネット」より)
「ゆるキャン△」公式サイトと錯覚しそうな作り込み(画像は「富士の国やまなし 観光ネット」より)

聖地巡礼ならぬ霊峰登山もある?

「ゆるキャン△」は山梨に住む女子高生たちが秋から冬の山梨でゆるいアウトドア体験を繰り広げるアニメで、同名の漫画が原作となっている。アウトドアやキャンプの知識がない記者が眺めていても、登場する風景の美しさや、丁寧に描かれたアウトドアシーンなど、なかなか楽しめる作品となっている。

主要な舞台が山梨ということもあり、「富士の国やまなし 観光ネット」でも特集ページが組まれていると思われるのだが、その情報量が半端ではないのだ。

登場したモデル地を公開するコンテンツは各話ごとに区切られており、シーンごとに登場した山梨の美しい風景が描かれたカットと、実際の風景の写真を並べて紹介。駅や橋、施設ごとにカテゴリを分け、さらには周辺の観光スポットや劇中で登場した飲食物まで取り上げている。

放送シーンも現実もほぼ同じ(画像は「富士の国やまなし 観光ネット」より)
放送シーンも現実もほぼ同じ(画像は「富士の国やまなし 観光ネット」より)

この作り込みにかける情熱は半端なものではない。Jタウンネットは3月12日、やまなし観光推進機構に詳しく話を聞くため取材を行ったところ、アニメ制作前に取材やロケハンに協力したという担当者から話を聞くことができた。

「そもそもこの特集ページができた経緯は、制作協力として我々が取材などをお手伝いしたためです。放送の度に『美術ボード』という背景や風景の設定資料はお送りいただいていますが、モデル地紹介は基本的に一般の視聴者と同じように放送を見て、現地に行って撮影して制作しています」

「ゆるキャン△」について紹介しているのは「富士の国やまなし 観光ネット」だけではない。各話で登場した県内の市町村、山梨市や身延町、南部町、北川三郷町なども公式サイト上で放送後に、「ゆるキャン△」に地元の観光スポットや施設が登場したことをニュースとして掲載しているのだ。

市町村の公式サイトで、「『ゆるキャン△』に登場しました!」という文字列を見るのはなかなか新鮮だが、これもやまなし観光推進機構が各市町村と情報を共有しているという。

「駅や施設、町内が登場する話がいつ放送されるかという情報を共有しています。放送前にネタバレになってしまってはいけないので、必ず放送後にニュースにしていただくようお願いしています」

ところで、劇中に登場したことで利用者数増加などの効果はあったのだろうか。1話に登場した「本栖湖浩庵キャンプ場」に確認したところ、2月のキャンプ者数が、前年の3倍になったという。

「冬のキャンプというのは危険でもあるので、例年ある程度決まった利用者数に留まるのですが、これだけ増加したのは『ゆるキャン△』の影響が大きいと思いますね。もちろん、来られた人たちも冬キャンプに慣れた方々ばかりでした。秋冬の山梨が舞台のアニメなので、これからの利用者数がどうなるかというところですが、今のところ3月も順調に増加しています」
本栖湖畔から望む富士山は絶景(hoge asdfさん撮影, Flickrより)
本栖湖からの富士山 - Mt.Fuji and Lake Motosuko

「ゆるキャン△」放送終了後も、観光客などを積極的に呼び込んでいきたいという思いはやまなし観光推進機構も同じで、担当者も今後のPRが重要だと話してくれた。

「やはり春になり、暖かくなるこれからのシーズンが観光客やアウトドア利用が本格的に多くなる時期です。原作漫画の連載は続いていますし、これからのシーズンの山梨の魅力を伝えていく取り組みを企画しているところです」
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