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長野県歌・信濃の国、「7番」を追加断念? 県担当部署に確認すると...

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.02.16 11:00
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「信濃の国」という歌を知っているだろうか。知っているし歌えるという人はまず確実に長野県民(もしくは出身者)だろう。長野の県歌なのだが、2015年に同県が行った調査では「信濃の国」の1番が歌えるという県民が79%と、妙に認知度が高いのだ。

自分の県の県歌なんて知らないという人が多いであろう中(県歌がない県もあるが)、圧倒的な存在感があるとも言える「信濃の国」。2018年に県歌制定50周年を迎えるため、その記念事業として7番の歌詞を追加する案が浮上したが断念したと、読売新聞や信濃毎日新聞など2月初週に報じた。

カラオケでも歌われる県歌

長野県のサイトに掲載された説明によると、「信濃の国」はもともと1900年(明治33年)に作られた唱歌で、学校などで長く歌い継がれてきたが、1966年に県章やシンボルを決定した際、県歌に制定してはどうかという気運が盛り上がり、1968年に県歌として制定されたという。

6番まで覚えるのは難易度高そう(長野県サイト「県歌 信濃の国」より)
6番まで覚えるのは難易度高そう(長野県サイト「県歌 信濃の国」より)

「長野県民のほとんどが歌える」とも言われる「信濃の国」だが、その実態は前述のとおりだ。長野県のゆるキャラ「アルクマ」も「信濃の国」で踊る姿を披露している。

しかし、そんな県歌になぜ7番を追加しようと考えたのか。「さすがに長すぎない......?」と考えた記者が、50周年記念事業に関わる長野県企画振興部広報県民課に確認したところ、次のような答えが返ってきた。

「報道で誤解もあるようなのですが、7番の歌詞を追加するというのは当課が考えた企画案のひとつで、県として7番を追加しようと具体的に何らかの動きがあったわけではありません」

同課の担当者によると、「信濃の国」が作られたのは100年以上前ということもあり、歌える人は多いものの、歌詞の意味は知らないという声も少なくないという。そこで、改めて県歌を見直し再認識してもらうきかっけにするひとつの方法として、現代語訳した新たな歌詞を7番として追加するといった案も出されたのだ。

だが、「歌えない人もいるのに歌詞を増やしても意味がないのではないか」「大事な歌なので歌詞を追加してほしくない」といった意見が県民から寄せられ、企画案からは取り下げたというわけだ。今現在は新たな企画案として、特設サイトに「信濃の国」を歌ったり、踊ったりしている姿を投稿してもらうことを考えているとのこと。

気になるのは、「信濃の国」の尋常ではない認知率だ。ツイッター上でも「信濃の国」にまつわるさまざまなエピソードが見られるが、そのどれもが歌えることが前提となっている。

この認知度の高さは一体どこから来るのだろうか。

「実はよくわかっていません。日常的に歌を習う場と考えると学校かと思われますが、すべての学校で教えられているのか確たる証拠はありません。年配の方からは学校では校歌と共に必ず覚えて歌ったというお話は聞くのですが」

上記のツイートで挙がっている場面以外にも歌われる機会は多いようで、担当者は小学校の合唱コンクールや県庁での仕事始め、仕事納め、各地の県人会の集会などでも歌っていると話してくれた。

「かしこまった場だけではなく、日常的に歌うことが多いというお話も聞きます。私も最近初めて聞いたのですが、カラオケでよく歌う人もいるようです」
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