写実的なさくらんぼ、つぶらな瞳のネコ... でも、そのキャンバスは「かまぼこ板」!

グラスに入ったさくらんぼ。左から光がさしているのだろうか、グラスの右足元には淡い影が伸び、グラスが光を反射している様子が目に留まる。また、さくらんぼは完熟する一歩手前なのか、光沢のある赤と黄色の果実がまぶしい――。
この、非常に写実的な1枚。もし、「かまぼこ板」に描かれた絵だと言われたら、あなたは信じることが出来るだろうか。
「かまぼこ板の絵」展覧会は2018年で24回目を数える
先の絵は、愛媛県西予(せいよ)市立美術館「ギャラリーしろかわ」が2017年に主催した、第23回全国「かまぼこ板の絵」展覧会で優秀賞を受賞した作品だ。しかし、およそかまぼこ板に描いたとは思えないレベルの完成度だ。

「ギャラリーしろかわ」は1993年に開館。翌94年に洋画家の折笠勝之氏が、「絵はいつでも誰でも、なんにでも描ける」と、かまぼこ板に描いた油絵を職員にプレゼントしたことがきっかけとなり、全国からかまぼこ板を用いた絵を募集し始めた。
1995年から「かまぼこ板の絵」展覧会を開催しており、2018年で24回目を数える長い歴史を持つ。募集作品も国内外問わず1万点近くになるといい、応募された作品は全て、ギャラリーしろかわで行われる第24回全国「かまぼこ板の絵」展覧会(7月14日~12月2日)で展示される。

応募する場合、かまぼこ板に書いてあればテーマや題については自由(ただし未発表作品のみ)で、かまぼこ板の産地もどこでも良い。2018年2月1日から4月20日まで、あるものに描いた絵を募集しており、1人で何点でも応募できる。
審査員にはタレントの車だん吉さんや、「プレバト!!」(TBS系)の俳句コーナーで毒舌査定を行うことで知られる夏井いつきさんを迎えており、大賞に選ばれると30万円、優秀賞には5万円の賞金が手に入る。
皆さんも、かまぼこ板という「キャンバス」を彩ってみてはどうだろうか。