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大人向け選書100冊、ガチすぎて大反響 米子市立図書館の碩学司書「もっと攻めたかった」

野口 博之

野口 博之

2017.12.06 06:00
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「読まれないと思っていたので、とても驚いている」

もっとも、哲学はもっと優しい新書などにしてほしい、SFで有名な作家を入れて、理系の本が少なすぎる、といった意見もあった。

「oono」さんの叔父であり、100冊のリストを作った司書で米子市立図書館主査の大野秀(しゅう)さん(60)は12月5日、「読まれないと思っていましたので、とても驚いています」とJタウンネットの取材に話した。

特設コーナーを作ってから、常時25~30冊もが貸し出されている状態だといい、ツイートの影響で、5日昼過ぎは32冊にまで貸し出しが増えた。中でも、圧倒的に人気があるのがハヤカワ文庫のSF「闇の左手」で、返却されるとすぐに次の人に貸し出されるほどだそうだ。

図書にはナンバーが振ってあるが、あくまでランダムに並べたという。ただ、上野千鶴子さんのジェンダー本の次に、フェミニズムを意識したという「闇の左手」を挙げるなど、独自のしりとりゲームを採り入れたとしている。

リストの100冊はすべて読破しており、高校時代に20回以上も読んだ愛読書もその中にある。当初は、120~30冊のリストを作ったが、すでに絶版となっていてやむなくあきらめたものも多いという。「『攻めてる』という言葉もいただきましたが、かなり譲歩しました。本当は、もっと攻めたかったですね」と大野さんは残念がる。

1980年代初めに一世を風靡したニューアカデミズムの影響があるのではと指摘されたことについては、「やはり臭いで分かるんですかね。確かに、ぴたりだと思います」と話している。

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