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「室内熱中症」から市民を救え! LIXILと熊谷市が「スクラム」を組む

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.08.15 16:19
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建材・設備機器メーカーのLIXIL(リクシル)が2017年8月9日、室内熱中症対策プロジェクト「クールdeピースPROJECT」を立ち上げた。外付け日よけスクリーンで「夏でも快適かつ安心・安全に暮らせる室内環境づくり」を推進するもので、17年度は埼玉県熊谷市と共同で啓発活動を行う。

「日よけ習慣」の啓発ポスター(以下、Jタウンネット撮影)
「日よけ習慣」の啓発ポスター(以下、Jタウンネット撮影)

9日に熊谷市役所本庁舎で行われた「熊谷市×LIXIL 室内熱中症対策強化 宣言式」では、熊谷市長とLIXIL担当者が登壇し、具体的な取り組みについて説明した。

熱中症のうち4割は「室内」で発生

あいさつする富岡清市長
あいさつする富岡清市長

式典当日も最高気温37.6度を記録するなど、日本有数の暑い都市として知られる埼玉県熊谷市。「暑さ対策日本一」を掲げているが、2016年度には69人が熱中症で救急搬送された。そのうち室内で発症した、いわゆる「室内熱中症」は28人で、全体の40.6%にのぼる。富岡清市長は、

「このプロジェクトを通じて、子どもたちの熱中症予防を図ることはもとより、保護者の方々をはじめ、広く市民の皆様にも啓発を行うことで、室内での熱中症対策を強化したい」

と意義を語った。

あいさつする関塚英樹氏
あいさつする関塚英樹氏

今回の取り組みは、熊谷市内の保育所や高齢者福祉センターなどに、LIXILの日よけ商品「スタイルシェード」を無償提供し、同時にポスター掲示やうちわ配布などによる「日よけ習慣」の啓発活動を行う。関塚英樹常務役員(サッシ・ドア事業部長)は、市内で開催予定の「ラグビーワールドカップ2019」に触れ、

「熊谷市と熱さ対策で一緒に『スクラム』を組んで取り組めることは、私たちも非常にうれしく感じております」

とあいさつした。

日差しカットは「屋外」から

「室内熱中症」は耳慣れない単語だが、LIXILの大島雅也氏(サッシ・ドア営業部商品推進グループGL)は、ここ2~3年で聞かれるようになったと説明する。東京消防庁の17年5月発表資料によると、0~5歳の熱中症患者のうち、住宅内で発生したのは69.1%、65歳以上が58.4%にのぼったそうだ。

「非常に多くの方が、室内でも熱中症にかかっている。特に乳幼児は体温調節機能が十分に発達していないことから、高齢者は温度に対する感覚が少しずつ鈍くなってくるためと言われている」(大島氏)
「スタイルシェード」のサンプルを下ろす大島氏
「スタイルシェード」のサンプルを下ろす大島氏

室内熱中症の対策には、こまめな水分補給や、エアコンでの温度調節はもちろん、「日差しを遮る」ことが重要だという。

「夏場における室内への熱の流入は、73%が『開口部』からとなっている。日差しをカットする方法には、室内であればカーテンやロールスクリーンなどがあるが、それでも55%の熱は入ってきてしまう。しかし、窓の外で日差しを遮れば83%の熱をカットできる」

室外での日差しカット方法には、すだれやよしず、緑のカーテンなどがある。今回設置される「スタイルシェード」もそうだ。一窓あたり30分もあれば設置でき、シーズンを越えた耐久性もあるという。これを市内9施設に50セット設置し、施設の温度変化や、子どもと職員への影響について、実証実験を行う予定だ。

笑みを浮かべる「ニャオざね」
笑みを浮かべる「ニャオざね」

式典の最後には、市のマスコットキャラクターで、市職員(ゆるっとくまがや盛り上げ担当主査)でもある「ニャオざね」も登場。富岡市長と関塚氏とともに、「クールdeピースPROJECT」スタートの記念撮影を行った。

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