品川新駅開発で風前のともしび? 田町~品川間の「高輪橋架道橋」へ行ってきた
本当の制限は終盤
高輪橋架道橋は、都営浅草線泉岳寺駅近く、山手線品川駅と田町駅のちょうど中間地点に位置する、制限高1.5mという極めて低い天井が特徴の道路だ。
日本人の平均身長は、男女ともに12歳で1.5mを超えるため、中学校入学後の多くの人にとってはかなり厳しい制限だと言える。
うっかり制限より大きな車などが入り込まないようにと、通路付近には警告の標識が建てられている。
標識を通り過ぎると、問題の高輪橋架道橋が視界に入る。
入口にある高さ制限を示すバーには錆が浮いており、歴史を感じさせる、というよりも、昭和っぽい雰囲気を過分に醸し出している。
しかし、天井の低さは想像していたほどではない。身長が185cmと高めの筆者だが、軽く首を傾げるだけで問題なく通行できた。
こちらは筆者の視線から撮影した画像だが、1.5m制限と言うのはかなり余裕を持った制限ではないか、という印象を与えた。
少し進むと山手線の線路下を抜け、開放的な空間に出る。山手線が通り抜ける際の迫力は中々だ。鉄道ファンと思しき人も、この角度から写真を撮影していた。
また、山手線を抜けた先の天井には梁のようなものが走っており、ところどころで首を休めることが可能だ。そのため、覚悟していたほどの圧迫感はなかった。
「意外と余裕じゃないか」と考えながら歩を進めると、この通路の本気が顔を出した。ここからが本当の1.5m制限なのだ。この先に広がるのは、完全にコンクリートに覆われた天井である。
首を傾けるだけではとても通れそうにないので、中腰の姿勢で歩を進めることになる。
緑色のライトの照らされた上下に狭い空間は、行ったこともない坑道を強くイメージさせた。
中腰で腰を痛めながら数10mの道のりを進み、ようやく低い天井から解放される。重苦しいコンクリートの天井の圧迫感は想像以上に強い。
なるほど、これは「珍スポット」と言っても差支えないだろう。