金沢で安産を願う「ころころ餅」の風習
2017.06.03 07:32
[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2017年5月23日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、「ころころ餅」について紹介をしていました。石川県民でも知らない人もいる「ころころ餅」ですが、昔から伝わる金沢の風習なのです。
ころころ餅とは、名前の通り丸いコロコロしたお餅のことで、「ころころ団子」と言ったりもします。赤ちゃんが生まれる一か月前の戌の日に、安産を祈って配るお餅です。通常は11個や15個など奇数個配るのが習わしです。
「形」で性別占う時代も
赤ちゃんがスルッっと生まれるようにと、楕円形をしており、戌の日に配る理由は、犬やイノシシは子供をたくさん産む安産の象徴だと言われているからです。
このお餅では、面白い言い伝えがあり、長くて山高な形だと男の子、丸くて平らな形だと女の子が産まれるということで、形で性別を占った時代もあったとのこと。
ですので、作る側も、男の子ばかりの家庭だと丸くならないように、などプレッシャーもあったようです。
食べ方にも習わしがあり、生でそのまま食べ、焼いてはいけません。理由は「アザができる」「やけどをする」「手を焼く」などと言われています。
うっすら塩味のシンプルな白いお餅は、本当に生まれたての赤ちゃんのようです。
子供が少なくなり、知らない人も多いのですが、みんなも優しさが詰まったこの風習をぜひ伝えていきたいものです。(ライター:りえ160)