北陸新幹線の駅ができる!? 京都&大阪のベッドタウン「松井山手」って、どんなとこ?
北陸新幹線の京都‐大阪間のルート選定で、与党プロジェクトチームの検討委員会が2017年3月7日、JR学研都市線(片町線)の松井山手駅(京都府京田辺市)付近に中間駅を設置する「南回り」案で大筋合意に至った。「北回り」案を推進していたJR西日本の来島達夫社長も翌8日の会見で、「最善を尽くす」と大筋合意に理解を示した。
「まじで京田辺ルートになるんだ...」「え?松井山手に新幹線通るの?」。ツイッター上ではそんな驚きの声が上がったが......ちょっと待ってくれ。
「『松井山手駅』って、どこだ!?」。生まれも育ちも関西のJタウンネット記者が、そんな読者諸賢の疑問に応えよう。
乗り換え1回で京都・大阪・奈良に行ける
松井山手駅を通る学研都市線は、木津(京都府)~京橋(大阪府)間を運行している。木津からはJR奈良線で京都駅、または関西本線で奈良駅、亀山駅(三重県)などへ行けるし、京橋でも大阪環状線や京阪本線など複数の路線に乗り換えられる。
国土交通省の発表によると、「南回り」案の特徴を
「北回りと比較し、走行距離はやや増加する(+約3キロ)ものの、所要時間は北回りとほぼ同等(+約30秒)である」
とし、松井山手に設置した中間駅を学研都市線と接続することで
「関西文化学術研究都市及び京都府南部地域へのアクセスが、既存の鉄道ネットワークとの接続等により改善されることで、これらの地域の街づくり、産業立地等が進む可能性がある」
という。松井山手駅を抱える京田辺市はそう、大阪府・京都府・奈良県の7市町とともに大学や研究機関、企業が集まる関西文化学術研究都市(別名:けいはんな学研都市)を形成している。
学研都市の中核施設「けいはんなプラザ」(相楽郡精華町)の周辺は、鉄道の駅が存在しない。そのため京都方面は近鉄京都線の新祝園駅、大阪方面は近鉄けいはんな線の学研奈良登美が丘駅など、それぞれ別の駅で降車してから、バスかタクシーに乗るのが「けいはんなプラザ」へ向かう最短手段だ。
だが北陸新幹線が「南回り」になれば、松井山手で学研都市線に乗り換えて、祝園駅で降りるルートが生まれる。松井山手駅から祝園駅までは約25分。新幹線を降りて、すぐ「けいはんなプラザ」――とはいかないが、今までより移動は楽になるだろう。実際にツイッターでも、けいはんな学研都市へのアクセスに触れる声が上がっている。
北回りと比べて1分しか違わない、しかも松井山手新駅を作れば学研都市アクセスも容易。となりゃ北陸新幹線は南回りにしますわな。
— 純@春は有頂天に進撃するサクラクエスト (@njliner_Z0) 2017年3月8日
北陸新幹線京阪間に松井山手って...でも費用対効果が0以上なら学研都市の再起をはかる意味では間違いじゃない。
— 香穂留 (@kaoru_ninja) 2017年3月8日
新幹線、松井山手じゃなくてリアルに山田川くらいやないと学研都市遠いんだけど
— ふらいでーひらおか (@furipika0033) 2017年3月8日
松井山手駅近辺は、いわゆる「ベッドタウン」と化している。駅から区画を1、2つ外れると、住宅地が辺り一面に広がっており、駅前にはマクドナルドやスターバックスコーヒー、ケーズデンキ、スーパーマーケットなどが立地しているため、買い物程度で困ることはなさそうだ。学研都市線から乗り換え1、2回で京都や大阪、奈良へ行けるため、出勤や通学のアクセスにも便利な場所だろう。
北陸新幹線、松井山手に接続駅を検討か。京都?大阪の中間地点よりはかなり京都寄りやし、学研都市アクセスとしても少々北にズレてるけど、津田?松井山手付近は沿線の宅地化が進んで人口も多いし、アリっちゃアリかもなぁ。
— デッドセクション (@ACDCSection) 2017年3月7日
学研都市線=片町線といえば宮本輝の春の夢。ここはゴーストタウンや、と言われた住道もすっかり様変わり。もっと奥にある松井山手に新幹線新駅なんて!松井山手駅が出来た頃は何にも無かったなぁ...30年経たずに凄い発展。
— ちえ麻呂 (@chie_c_c) 2017年3月9日