新世代の正月遊び「ドローン凧揚げ」を発明&実践してみました【みんなやろうぜ】
お正月と言えば、伝統的に親しまれてきた遊びが数多くある。羽根突き、凧揚げ、福笑い、すごろくなど、今も身近に感じるものがあるのではないだろうか?
記者も子供時代、正月には凧揚げに興じ、どれだけ高く揚げられるかを友人と競い合った。 強風にあおられて青空へと消えてしまったり、電線に絡まって戻ってこなくなったりしたこともいい思い出である。
しかし、現在住む場所では気軽に凧揚げが出来ない。広い公園などに行けば可能かもしれないが、同様のことを考える人は多いだろう。空中で凧が絡まるどころか、助走すら出来ない可能性もある。
そこで、今の時代だからこそ可能な新世代凧揚げを模索。その名も「ドローン凧揚げ」だ。室内での凧揚げを実現すべく、自腹への恐怖と焦りの中で奮闘した。
「じゃ、やっといて」から始まった
年末年始に向けての企画会議中、「年始ですし、ドローンに凧ぶら下げて凧揚げでもしますか」と発言をしたところ、T編集長から
「いいね、それ、じゃあ進めといてね。ドローン予算出すからよろしく!でも企画倒れだと自腹になっちゃうからね頑張ってね」
と命令が下った。
とりあえず室内でも問題ないサイズで、なおかつ凧をぶら下げられるパワーがありそうな「Potensic F183DH」を購入。値段は1万3000円ほどで、HDD画質のカメラも搭載。値段を抑えつつもかなりの高機能を実現した機体だ。
そして、年末へ向けての記事を執筆しつつドローンの練習をする日々が始まった―――。
全然簡単じゃない
皆さんは、ドローンと聞くと簡単に操作可能な空撮マシンというイメージをお持ちではないだろうか。
それは大きな間違いである。事前にラジコンなどの操作に習熟しているならともかく、未経験者にとってはまっすぐ飛ばす事すら一苦労。
1万3000円程度とはいえ、現時点では自腹、もし企画倒れになれば経費で落ちないことは必須である。壊しでもしたら大損害である。家賃が払えない。
そんな思いの中行った、緊張のファーストフライトの結果がこちらだ。
離陸した瞬間、猛烈な速度でバックした機体は記者の背後へ突進。椅子にぶつかり、地面に落下。屍を晒すこととなった。野外でのフライトが制限されるのも納得のむずかしさである。
世の中には怪しげな目的のためにドローンを飛ばす人も居るようだが、彼らの技術は凄まじいのだと痛感した。世のため人のために使ってほしい。
幸い、機体が軽量かつ丈夫なこともあり無傷ではあったが、記者は企画倒れと自腹の恐怖におびえることとなった。
それから数日、終業後の人気のないオフィスで練習を繰り返すと、だんだんとコツがつかめてきた。高さをキープしつつ、前後左右の動きを制御してその場に留める......、気分はパイロットである。今ならゲッターロボでもマジンガーでもゼオライマーでも操縦できそうだ。
ドローン凧揚げ、実現しました
そして、1週間におよぶ特訓の末、ついにドローン凧揚げが実現した。お手製の凧をぶら下げ、天井近くまで勢いよく飛び上がった。
室内での凧揚げ、しかも自由自在に操縦可能という未来っぷり。これは大ヒット間違いなしのアイデアだろう。
撮影に協力してくれたT編集長は、
「自分で動かしているわけじゃないのに、自在に操縦している感じがした」
と感想を語った。
ベーゴマがベイブレードとして親しまれたように、この最新型凧揚げもいつか子供たちの間で人気を集める可能性は皆無とは言えないだろう。万が一、流行することがあった場合はドヤ顔で提唱者を名乗ろうと思う。
それにしてもこの機体、慣れれば操縦しやすく、搭載されているカメラの質もかなり高い。今後の撮影の強い味方になってくれそうだ。都内では飛ばせないけど。