あの上野駅13番線ホームのトイレ、「13.5番線」新設の影で消滅していた
JR東日本は2017年から、クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(しきしま)」の運行を始める。それにさきがけ16年12月6日、発着場所となる上野駅の整備計画が発表された。
目玉は四季島専用に作られる新ホーム「13.5番線」。ネットでは、ハリー・ポッターシリーズに登場する「9と3/4番線」を思い出す声がある一方で、一部ユーザーからは「13番線のトイレはどうなった」と心配するツイートが出ている。
ツイッターでは「どうなるの?」の声
上野駅の13番線は、宇都宮線・高崎線のホーム。かつては寝台特急「カシオペア」や「北斗星」、「あけぼの」も発着していたが、これらの廃止や上野東京ラインの開通によって、往時の活気はなくなった。
「四季島」は、この13番線に停車するが、利用者は13番線と14番線の間に新設される「新たな旅立ちの13.5番線ホーム」からの乗車になる。ここは元々、荷物の積み下ろし用途に使われていたホームだ。
このニュースが流れたところ、ツイッターでは以下のような反応がチラホラ見られた。
「13番線のトイレはどうなるんだろう?」
「名物の13番線トイレなくなるの!?え!?」
「上野駅13番ホームのトイレはどうなるの?」
中央改札寄りのホーム先端にあるトイレ。ここの男性トイレは、「長居」する人が多く、「用便など本来の目的以外でトイレに立ち入ることを禁じます」との張り紙が貼られていることなどが、しばしばインターネット上で話題になっていた。その動向を気にするユーザーが多かったのだ。
跡地横にはラウンジが
そこで記者は12月7日、現地を訪れてみた。しかしトイレは、9月11日に15番線ホーム寄りへ移転していた。新しいトイレは、茶色いカフェ風の外観で、一般的なイメージよりもオシャレになっている。
ポスターに書かれた移転理由は「駅改良工事」。JR東日本の発表文を読むと、トイレ付近には利用者がくつろげるラウンジ「プロローグ四季島」が設置されるようだ。なお地図を見比べると、旧トイレより若干右に描かれているため、「跡地」なのかの確証はつかめない。
北の玄関口として、集団就職で上京してきた若者から、「さよならあなた」と北海道へ帰る傷心の女性まで、数々の人々を見てきた上野駅13番線ホーム。「四季島」の運行開始によって、さらなる発展がのぞまれる。