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懐かしの「わら半紙」、どこ行ったの? その行方を探してみたら...意外な場所で活躍していた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2016.04.19 06:00
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安さというアドバンテージは失ったが別の場所のニーズを満たしていた

わら半紙は安価で大量に印刷できるため、学校などで主に使われていた。安価な紙として重宝されていたのだが、再生紙の技術の向上、コピー機の導入が進んだことにより、だんだんと使われる機会が減ってきた。

あの書き心地が懐かしくなった記者は、実際にわら半紙を購入しに文具店へと足を運んだ......のだが、待ち受けていたのは、

「うちではもう取り扱っていませんね......」

という言葉だった。あきらめずに複数の店舗を回ったが、返ってくる言葉は同じだった。なるほど、確かにわら半紙は今やマイノリティのようだ。もう気軽に買えるものではなくなっているのだろうか......?

だが、最後に寄った個人経営の文具店では今も取り扱っていた。

「今日は無いけど、明日なら用意できるよ!」

おお、ついに手に入るぞ!明日また訪れる旨を伝え、翌日再度来店。

翌日、わら半紙を詰めながら、店長は現場からの声を教えてくれた。

「わら半紙どこにも売ってなかったでしょう?もう取り扱っているところも少ないからねぇ。
今は学校も殆どコピー機になっちゃったから、目詰まりするってことで殆ど使われないね。ガリ版なんかも見当たらないし。それに今は白い紙の方が安く買えちゃうから、わざわざこっちを使う人もあんまりいないねぇ」

なるほど、やはりわら半紙は教育の現場から消えつつあるようだ。近い将来にはすべての学校がコピー機に移行するのだろう。値段を比べてみても、通常のコピー紙が2500枚で約1800円で手に入るのに対し、わら半紙が1000枚で約3000円と、確かに割高だった。実用面と価格面でコピー紙に後れを取る以上、特に拘って使い続ける意味も薄い。時代の流れというものだ。

そうして手に入れたのがこちらのわら半紙だ。

左は比較用のコピー紙
左は比較用のコピー紙

おお、この独特のざらざらとした手触り、幼き日の記憶が蘇ってくるようだ......。

消しゴムをかけると黒く汚れた小テスト、湿気で弱くなり簡単に穴が開いた梅雨、勉強に飽きたら紙飛行機に変身させたりと、人生の数々の場面で一緒だった、わら半紙。

もう学校ではあまり出番がないのかと思うと、少しばかり寂しくなる。

徐々に使われることは減ってきたわら半紙ではあるが、お菓子作りの現場では今も大活躍しているという。

程よく水分を吸収する性質が、スポンジを焼くときの敷紙としてちょうどいいのだそうだ。

かつてはあった「安さ」という武器は失ったが、その特徴が他の場所のニーズを満たした結果、今もわら半紙は生き残っている。適材適所である。

さて、手元に残ったこの少なくない量のわら半紙、どう使っていこうか......。

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