水木しげる先生追悼...鬼太郎の聖地、最期まで愛した「調布」を歩く
鬼太郎茶屋、そして「ゲゲゲの女房」ロケ地のお寺へ
さて、鬼太郎バスを適当なところで降りて、別のバスに乗り込み、もう1カ所の目的地である「深大寺」を目指す。
東京屈指の古刹であるこの深大寺は、水木夫妻が結婚後、初めての「デート」に出かけた場所として、朝ドラ「ゲゲゲの女房」に登場する場所だ。辺りには落ち着いた雰囲気の蕎麦屋や茶店などが立ち並び、縁台で観光客が一息つくなど、紅葉に彩られて華やかに秋の風情を漂わせている。
すぐそばに、先生ゆかりのお店「鬼太郎茶屋」がある。2003年、鬼太郎の世界観をモチーフにオープンしたお店で、各種の妖怪グッズを買える売店や、「一反もめんの茶屋サンデー」「目玉おやじの栗ぜんざい」など鬼太郎のキャラをイメージしたメニューが出るカフェなどが入っている。9月には、水木先生も夫婦そろって訪れ、新メニューに舌鼓を打った。
【深大寺鬼太郎茶屋12周年】今は鬼太郎茶屋で12周年記念イベントをやっています。水木も久しぶりに夫婦で出かけ、たくさんのメニューをおいしそうに平らげていました♪ pic.twitter.com/eP75z1Cn5R
— 水木プロダクション (@mizukipro) 2015, 9月 13
もっとも、こちらの鬼太郎茶屋にもマスコミが殺到していて、残念ながらカフェに入れる状態ではなかった。名物の「目玉のおやじ」スイーツを楽しみにしていたのだが......。
こちらでも、樹上の家から鬼太郎が悠々と私たちを見下ろしている。取材だ、撮影だ、と大騒ぎする私たちをなんとなく見透かされているようで――帰り道を急いだ。