もしこの世に「刃物」がなかったら...シュールすぎる!関市のPR動画
もし刃物という物がないとしたら、と想像してみたことがあるだろうか。例えば結婚式で行われる「ケーキ入刀」だが、いったいどうなっていると思う?
新郎新婦が行う初めての共同作業は、「入刀」ではなく、「入拳」かもしれない。二人が手と手を合わせて、ケーキに向かって拳を思いきり振り下ろす。きれいに飾り付けられたウエディングケーキは見事に砕け、生クリームが容赦なく辺りに飛び散る。ケーキまみれになる新郎新婦、そして参列者たち。それはそれで楽しそうではあるが...。
こんなシュールな動画が、いま話題となっている。いったいどんな動画だろう。そして、その狙いとは?
空手チョップで野菜を切る?
話題の動画は、岐阜県の中央部に位置する関市が制作したPRムービー「もしものハナシ」、つまり「刃無し」だ。冒頭に紹介した結婚式の他にも、空手チョップで野菜を切る主婦や、ガムテープでヒゲを抜く中年男性、お客さんの髪を噛みちぎる美容師など、かなりシュールなシーンが登場する。
動画は関市役所ホームページでも告知されており、YouTubeからも閲覧できる。
関市PRムービー「もしものハナシ」
「刃物のまち」を若い世代にPR
関市は、古来より刃物の町として知られ、関の孫六として名高い「孫六兼元」や「和泉守兼定」など、数々の名刀がこの地で誕生している。日本刀で培った伝統技術は現代にも生かされ、包丁、ナイフ、鋏、爪切り、カミソリなどが生産されている「刃物のまち」だ。ドイツのゾーリンゲン、イギリスのシェフィールドと並ぶ世界有数の刃物産地と呼ばれている。
しかし同市が行った調査では、「刃物のまち」ということは全国的に認知度が低く、20~30代の若年層にはとくに低かったという。そのため若年層が好むwebムービーを制作公開することにしたとのこと。
なお同市では、10月10日と11日、「第48回刃物まつり」が開催される。