抗議活動は3人...可決から1週間、「祭りの後」感漂う国会周辺を歩いてみた
雨に濡れて道路に張り付く「戦争させない」
ぐるりと、国会の柵に沿って歩いていく。普段より多めに配備されているお巡りさんもやはり退屈そうで、久しぶりの不審者(=記者)にはやたらに厳しい目を注いでくる。
足元には、水分を含んでぐしゃぐしゃになった銀杏の実が、道を埋め尽くさんばかりに転がっている。うっかり踏みつぶすと、「ぶちっ」となんともいえない嫌な感触とともに、例の臭いがむんと立ち込める。季節が確実に、秋へと移っていることを感じさせる。
国会正門前に出た。可決直前にはまさにこの場所に、万単位の人々が集まり、道路を埋め尽くしたものだ。
だが、今日そこにいたのは、冒頭述べたように3人だけ。交差点の角に立ち、政権への抗議が記された垂れ幕を植え込みに掛け、静かに国会を向いて立っている。
車道に目を転じると、色あせた「戦争させない」のプラカードが地面に張り付いていた。
雨はなおも降る。