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全国に普及するべき? 北海道の「会費制」結婚式はとっても合理的

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.07.08 17:16
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「いくら包めばいいのだろうか...」と、結婚式の「ご祝儀」で頭を悩ませた経験はないだろうか。「割り切れる数は縁起が悪い」「2万円はペアだから縁起がいい」など様々なマナーがあることから、「正直、めんどくさいなあ」と思う人もいるのでは?

実は、そんな「ご祝儀問題」とは無縁の地が日本に存在する――。それは、北海道。地域的な習慣として、結婚式は「会費制」が一般的なのだという。

北海道の結婚式はとっても合理的
北海道の結婚式はとっても合理的

北海道民「なんだったら、その場で領収書もくれる」

会費の相場は平均1万5000円ほど。のし袋などに包まず、お釣りが出ないように裸のまま渡すのがマナー。新札を用意しなくても、とくに失礼には当たらないそうだ。なんと、北海道民によれば「なんだったら、その場で領収書もくれる」という。

ツイッターでは、このような「北海道スタイル」の結婚式を羨ましがる人が多いようで、以下のようなコメントが多数見られた。

そもそも、なぜ日本国内で北海道だけ「会費制結婚式」が定着しているのだろうか。現在では、「厳しい開拓時代に、周囲の人たちが少しずつお金を出しあって、結婚のお祝いをしていた名残である」という説が一般的に信じられているようだ。

しかし、実際は、

開拓地である北海道には移民が多く、冠婚葬祭に関する儀礼の歴史的な集積が薄かった。そのため、大正から戦前にかけて日本全国で行われた「冠婚葬祭の簡素化運動」が定着し、会費制の結婚披露宴や金銭の香典返しをしない葬儀が道内で普及した――

というものが、民俗学的には定説らしい。

もちろん、北海道に「ご祝儀」が全く存在しないわけではない。親族など特に近しい間柄の人は、会費とは別にお祝いを用意することもあるそうだ。それも結婚式当日ではなく、事前に渡すのが一般的。これは、式の準備にかかる新郎新婦の負担を減らすといった、合理的な考えに基づいたものだそうだ。

また、結婚披露宴の準備や段取りのほとんどを担当するのは両家(新郎新婦)ではなく、友人や同僚から選ばれた「発起人」。そのため、結婚式は「2人の門出をお祝いしよう」というコンセプトとなる場合が多いという。

新郎新婦の負担が少なく済むのも「会費制結婚式」の大きな特徴。結婚情報誌のゼクシィが2012年に行った調査によると、婚約から新婚旅行までにかかる結婚費用の全国平均は444.2万円だという。しかし、会費制が一般的な北海道内での平均は275.9万円。ほかの地域より150万円以上も低くなっている。この点から、全国でも会費制の結婚式を選ぶカップルが増加しているらしい。

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