東日本では「上履き」、西日本では「上靴」派も...学校で履いていた「あの靴」の名前は
学生時代、校舎の中で履いていた「あの靴」の呼び名、実は地域によって色々なパターンがあるという。比較的メジャーだと思われる「上履き」や「上靴」だけでなく、地域によっては「ズック」や「バレーシューズ」と呼んでいた、という意見も。
そこでJタウン研究所では2015年5月14日から6月16日までの34日間、「上靴?上履き? 学校で履く「あの靴」のこと、何て呼んでましたか」というテーマで、都道府県別にアンケート調査を実施。全国で1239名の読者から投票をいただいた。
まず、全国の結果を見てみよう。全国的に優勢だったのは総得票数の64.6%に及ぶ801票を獲得した「上履き」派だった。「上靴」が282票で22.8%と続き、以下「ズック」が71票で5.7%、「バレーシューズ」が36票で2.9%だった。
基本的には「上履き」派が優勢
各県ごとの最多得票を色分けした日本地図をみても、全国的に「上履き」派が優勢なのは明らか。だが、地域別の得票数をみてみると、西に進むにつれ「上靴」派の割合が徐々に増えていることが分かった。東京と大阪、福岡と各主要都市での投票結果を順番に比較していくと、その傾向はより顕著なものとして見えてくる。
西に行けば行くほど「上靴」派が増加
まず、東京の結果を見てみよう。上履き派が65.4%、上靴派が23%、ズック派が4.9%、バレーシューズ派が2.2%で、全国平均とほぼ変わらない数字となった。
続いて、関西地域で最も得票数の多かった大阪の結果を見てみたい。ここでは、上履き派が52.4%、上靴派が35.4%となっている。全国平均と比べて上靴派の割合が10ポイント以上も増えているのが分かる。関西地方全体で見ても、上履き派が54.9%、上靴派が31.3%と、全国平均に比べて上靴派の割合が8ポイントほど増えているのが分かる。
九州の中心都市・福岡では、上履き派と上靴派が同数の票を獲得、46.2%で並んでいる。九州地方全体で見ても上履き派の54.8%に対し、上靴派が37.6%を獲得しており、その割合は全国平均よりも15ポイント近く上昇している。
上述のように、西日本へ行くにつれて徐々に上靴派の割合が増えていることが、確かなデータして見て取れた。さらに、東日本全体と西日本全体、それぞれにおける上靴派の割合を比較すると、その結果はさらに分かりやすいものとなった。
上靴派の割合は、東日本では全体の19.3%。一方で、西日本では31%に及んだ。上靴派は西日本に多いことが、改めて分かる結果に。
四国では、「上靴」がメジャー?
また、四国地方では上靴派の健闘が特に目立った。徳島をのぞく3県(高知・香川・愛媛)で上靴派が最多得票を獲得。これら3県内での割合を見ると、上履き派が20%なのに対し、上靴派が60%と大きくリードした。しかし、徳島を含めた四国全体のデータでは、九州の平均とほぼ同じ割合となっている。
「ズック」派や「バレーシューズ」派が目立つ地域も
もちろん、全国には「ズック」や「バレーシューズ」が目立った地域もあった。北陸地方では、ズックの得票数がほかの地域に比べて多く、その割合は全体の29.4%にも達した。中でも、新潟と福井の2県は、ズックが最多得票を獲得。地図の上でも、北陸地方のズック派の多さを象徴する結果となった。
和歌山では、全国平均2.9%の「バレーシューズ」が最多得票を獲得。調べてみると、現在一般的に使われている上履きの正式名称は「バレーシューズ」というらしい。つまり、和歌山県は47都道府県で唯一、正式な名前が定着している地域といえる。
また、投票ページのコメント欄には、
「年寄りがバレエシューズと呼んでいた」(サーチャさん)
「学校など正式な言い方は『内履き』、家など普段の言い方では『ズック』が正しい」(kagayakiさん)
といった意見もあった。