「土曜の昼といったらテレビで吉本新喜劇」はどこまで通用するのか
土曜の昼といえば、吉本新喜劇だよね――関西を中心とした地域では、そんな「常識」が遺伝子レベルで定着している。
土曜の昼どきは、一週間の中で最もリラックスできる時間帯だ。心身ともに脱力しているとき、関西の人々は「よしもと新喜劇」(MBS、1962年放送開始)を観ることによって元気をもらい、子供たちは笑いのセンスを磨いていった。東海地方や瀬戸内海地方、北九州の一部でも放送されている。
いわば西日本の人間にとって「土曜昼のマスト番組」に位置づけられる新喜劇だが、東日本の人間にとっては、まったくもってピンとこない。
以下の日本地図は、よしもと新喜劇を放送している地域を県別に分類したもの。
毎日放送(MBS)の対象地域である関西2府4県と、あいテレビの愛媛は最新回を観られる。
岐阜・愛知・三重・広島・山口・徳島・大分・鹿児島の8県も土曜の昼に放送される。ただしMBSと放送回にズレがある。
福岡&東京「新喜劇って深夜番組だよね?」
放送日が日曜なのは岡山・香川・福岡・長崎だ。岡山と香川を対象地域とする山陽放送は半月遅れだが、福岡は約2カ月、長崎に至っては4カ月くらいの遅れがある。さらに福岡の放送時間帯は深夜だ。普通の子供なら寝ている。
熊本はなぜか平日の午後放送で、Jタウンネット編集部が調べた週は月曜の14時スタートだった。
東日本で放送している局は少ない。例えば、関東甲信越の地上波では東京MXのみ放送している。ケーブルテレビ経由で東京MXが見られるケースもあるけれど、基本的には都民以外が視聴するのは困難だ。
青森や鳥取・島根でも一応放送されているが、放送日時は不定期。
「新喜劇を観ないと生きていけない」という人の最後の望みは、CS放送の「GAORA」だ。1カ月以上先の放送予定が公式サイトにアップされているし、再放送もある。