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東京のコンビニで進む「カフェ化」最前線を追った

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.06.15 17:00
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コンビニコーヒーが市民権を得たのはここ2、3年の話だが、今度は店内の一角を食堂やカフェにしているコンビニが東京に出現している。

サンクス晴海フロント店(中央区晴海)は、通常のコンビニに本格的カフェ「ケーズカフェ」を併設している。

サンクス晴海フロント店(編集部撮影)

サンクス晴海フロント店(編集部撮影)

四国で生まれた本格的コンビニカフェ

コンビニ内にイートインコーナーを設ける店は増えているが、ケーズカフェはパンケーキやパスタ、スイーツ、ドリンク、スムージーなどを提供する。モーニングセットは360円から。

もともとは四国のエリアフランチャイズ「サークルK四国」が10年ほど前に開発した業態だ。愛媛に4店舗、高知に2店舗あるほか、神奈川に1店舗、愛知に3店舗出店している。

日曜の午後、筆者は晴海フロント店を訪れた。店内の客は少なめだったが、4台あるレジに番号が振ってあるところをみると、近くのオフィス街で働くサラリーマンで平日は賑わっているのだろう。

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ケーズカフェの内装は和モダンを強く意識している。菊の模様をあしらった壁やイス、照明がゆったりした雰囲気を演出する。席数は、ふかふかのベンチシートとイスを合わせた席を中心に20ある。1人用の席は目の前にコンセントもある。足元にカバンを入れるカゴがあったのも好感度高し。

ファミレスや牛丼店も近くに出店しているが、一番落ち着いている印象を受けた。

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注文したメニューはケーズパンケーキのカスタードとブレンドコーヒーSサイズ。コンビニの店員が調理スタッフも兼ねている。「ただいまからお作りしますので少々お時間をください」と告げられた。

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料理が運ばれてくるあいだ、店内を流れるBGMが耳に入ってくる。ジャズ風の音楽でノンボイス。読書やPCの作業をしていてもわずらわしくない音量だ。雑誌も数種類置かれている。

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表面のザラメは菊の紋様を形作っていて、口に含むとザラっとした感覚がする。パン生地はふわふわとしているが、底にあるカスタードがいい具合にトロトロしていて、しかも甘いミルクの味わいがする。

店内を見渡す。7、8名の客がいて、スイーツの「ふわふわ氷」を頼んでいる人が多かった。結構ボリュームがあって、いかにもおいしそう。

まいどおおきに食堂とファミマが合体

次に向かったのは、ファミリーマートの本部がある豊島区東池袋。セブン-イレブンを上回る出店密度は「ファミマ城下町」にふさわしい。
ファミリーマートまいどおおきに食堂東池袋四丁目店は、コンビニと外食店が合体した風変わりな店舗。

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ファミリーマートまいどおおきに食堂東池袋四丁目店

この店の特徴は、13席あるカウンター席からガスレンジやワークテーブルが丸見えなことだ。時間帯によって変わる定食メニューを客の目の前で調理する。
マメに整理整頓・掃除するコンビニのイメージに違わず、明るくて清潔感のある食堂だ。

モーニングタイムはモーニングセットやパンケーキ主体だが、ランチタイムはがっつり系定食に切り替わる。

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筆者が頼んだのはスタミナ焼肉定食。ご飯とスープ付きだ。ファミマのポロシャツを着た店員がオープンキッチンで手際よく調理する。加熱時に発生する匂いが食欲をそそる。

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カウンター席と背中合わせにイートインコーナーが設けられている。コンビニで購入した食品を食べることもできる。うまいスペースの使い方だ。

イートインコーナーが完全分煙のコンビニ

ジュンク堂書店の裏手にある「ファミリーマート南池袋東通り店」もユニークな店舗だ。1階の売り場面積は標準店の半分に満たないが、2階がイートインコーナーになっている。
全部で30席あるうち6席は喫煙席。ガラスとドアで区切られた別室となっていて、分煙機が複数置いてある。一般席にタバコの煙が漂ってくることはない。

ファミリーマート南池袋東通り店

ファミリーマート南池袋東通り店

ヘッドフォンステレオで音楽を聴きながら瞑想している若者も入れば、一心不乱に勉強する女子学生、友人とたわいもない会話に花を咲かせる男子学生など、客層は様々だ。 喫煙室は立っている人も数名いた。

筆者はブレンドコーヒーのSとダブルチョコオールドファッションドーナツを1階で購入して、2階で食べた。リラックスできるベンチシートこそないものの、木目調の落ち着いた内装になっている。
隣に事務室があって、スタッフが度々出入りしている。女性客も安心だろう。トイレと手洗いが別々になっているのもポイント高い。

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女子の利用率が高い駅前コンビニ

最後に向かったのは、明治通りを隔てて西武池袋本店の向かいに立地する「サンクス池袋駅東口店」。入口付近にイートインコーナーを設けていて、席数は全部で20ある。

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本格的カフェのような内装ではないが、ベンチシートとイスの座り心地は晴海のケーズカフェと同等と見てよい。今回訪れた4店舗の中で最も女性客の比率が高く、そして混んでいた。

サンクス池袋駅東口店

サンクス池袋駅東口店

サンクスは今年の3月から新型コーヒーマシンを順次導入している。筆者もホットコーヒーを1杯いれたが、本格的な味わいを楽しめた。
デザートブランド「シェリエドルチェα」を展開していて、コーヒーと相性のいい洋和菓子を積極的に販売している。

撮影したのは今年の冬。利用者が増えている印象。

上の写真は今年の冬。さらに利用者が増えている印象。

コンビニ3位のファミマと、同4位のサークルKサンクスを持つユニーは、経営統合を目指した交渉を行っている。
今回来店した4店舗の形態が全国に広まるか、両社の経営統合の行く末と同様、気になるところだ。

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