東日本の人間、「鳥取と島根の区別」がついていないことが確認される
Jタウン研究所では3月、「鳥取と島根の区別、ちゃんとつきますか?」という全10問の2択クイズを公開した。鳥取と島根の地理や名産について、「これは鳥取と島根、どちらのもの?」と尋ねるクイズだ。全問正解に近ければ「鳥取と島根の区別」がしっかりついている、ということになるし、正答率が低ければ低いほど両者の違いがわかっていない、ということになる。
というわけで「島根と鳥取の区別」クイズの結果、正解数について、都道府県別にまとめたのがこちらだ(総投票数1895票、2015年3月27日~6月2日)。
結果が、上の円グラフだ。クイズ正解数「0~3問」は44票、2.3%、「4~7問」は742票、39.2%、「8~10問」は1109票、58.5%だった。
ここでは「8~10問」解けた人を「鳥取と島根の区別がついている人」と認定し、各都道府県の「区別がついている人」率の高低を比較した。
色分けされた地図を見ると、「区別がついている」率が高い、赤色の地域がある特定の地域に集中していることが分かる。つまり鳥取県・島根県がある中国エリアだ。その他の地域では、近畿は中国ほどではないが比較的「ついている」率が高い。また青森や長野・山梨などに赤が散見できるものの、特に東日本は黄色と白(ついている率半数以下)が圧倒的だ。東日本の人間は、鳥取と島根の違いが正直よく分かっていない、と断言していい。四国や九州も、東日本よりはマシだが、結構あやふやだ。
東京も大阪も正答率が高い
まず東京都を見てみよう。「8~10問」正解は60.1%、「4~7問」は37.7%、「0~3問」は2.2%だった。「8~10問」正解者が圧倒的に多い。「8~10問」正答率は全国平均より高い。地方からの流入者が多い東京だけに、鳥取・島根両県出身者が含まれていた可能性は高い。
次に、大阪府を見てみよう。「8~10問」正解は63.5%、「4~7問」は33.3%、「0~3問」は3.2%だった。東京よりも「8~10問」正答率はさらに高いと言える。これは、鳥取県・島根県までの距離が近いためだろうか。
正答率が高い、鳥取・島根の近県
さてクイズの当事者である鳥取県と島根県を見てみよう。
鳥取県はというと、「8~10問」正答率は92.9%、「4~7問」は7.1%、「0~3問」はなんと0%だ。当たり前といえば当たり前だが、すごいといえばすごい数字だ。
一方、島根県の「8~10問」正答率は88.9%、「4~7問」は11.1%、「0~3問」は同じく0%だ。当然ながら、こちらもすごい。
上記2県の正答率が高いのはともかく、その近県も軒並み高い。「8~10問」正答率で見ると、岡山県は82.4%、広島県は80%、山口県は71.4%、兵庫県は73.3%と、県境を接する4県は押しなべて高かった。やはり距離的に近い県は、「島根と鳥取の区別」がちゃんとついていた、と言えるだろう。
遠いところほど、区別がつかない
逆に、正答率が低かったところを見てみよう。北海道は、「8~10問」正答率は33.3%、「4~7問」は58.3%、「0~3問」は8.3%だ。
また福岡は、「8~10問」正答率は45%、「4~7問」は55%、「0~3問」は0%だった。
こう見ていくと、「8~10問」正答率が低いところは、単純に距離的に遠い土地だから、と言うことができる。つまり、かなり乱暴な言い方だが、遠いところほど「島根と鳥取の区別」がついていなかったようだ。