温泉卵に混ぜて辛旨! 広島名物「汁なし担担麺」の人気店・キング軒がついに東京上陸
広島市内でブームが続く「汁なし担担麺」は、ご当地グルメとして確固たる地位を築きつつある。
30店舗以上あるといわれる専門店の中でもとくに評価が高いのが、中区大手町に本店を構える「キング軒」だ。市内に2店舗あるだけで、地元の人以外は知る人ぞ知る存在だった。
イベント出張なども実施していたが(参照:広島名物「汁なし担担麺」は辛っ!そして旨っ! 今なら松屋銀座で食べられるぞ)、2015年5月24日、港区芝公園に東京店がオープンした。
気温の高い日が続く東京は、初夏と錯覚するほどの暑さ。辛いもので目をシャキッとさせたい......汁なし担々麺はまさにうってつけの料理だ。今年1月に食べて以来、あの味が忘れられない筆者は最寄りの浜松町へ向かった。
広島の本店と同じ値段! 心意気がビシビシ伝わる
同店の汁なし担担麺は辛さが4段階に分かれている。今回は最上級の「4辛」にチャレンジだ。普通盛りで税込580円は、広島と同じ値段。心意気がうれしい。
すき焼きみたいに食べるという「温泉玉子」も合わせて頼んだ。こちらは税込50円。
店内はコの字型のカウンターになっている。12人くらいは座れるだろうか。
筆者は17時過ぎに訪れたが、席の半分くらい埋まっていた。開店してまだ1週間経っていないのに......遠からず人気店になるのは確実だろう。
広島からやってきた店長は手際よく注文をこなしていく。オーダーから5分くらいで料理が出てきた。
カウンター越しに「30回かき混ぜてくださいね」といって店長が差し出したのは、独特なシルエットの器に入った細身の麺。
ボリュームが少なく見えるけれど、食べ終わった後の満腹感は予想以上。通常のラーメンの麺は汁を吸って膨張している。その違いだろう。
箸でゆっくりかき混ぜていく。麺をどけて底の様子を確かめてみると、ラー油や唐辛子で真っ赤だ。
かき混ぜるごとに麺は色づいていく。まるでナポリタンのよう。自分も調理に参加しているような楽しさがある。
カウンターにある調味料。左端の赤い容器に入っている山椒を含め4種類ある。
山椒をスプーン2杯ほどかけ、さらに毎朝ひきたて後がけ山椒も混ぜた。
2辛(標準)→4辛(最上級)の感想は?
いい感じに麺が赤く染まった。
今年1月に食べたときは2辛だった。「2辛から4辛になるということは、辛さも2倍になるのか。食べている途中でむせなければいいな――」。筆者はそう覚悟していた。
覚悟を決めて口に運ぶ。辛いことは確かで、唇がビリビリしびれるような感覚がまもなくやってきた。でも目が飛び出るほどではなく、料理として最後まできちんと食べられる。
温泉玉子と麺の組み合わせも良かった。ただ、辛さに舌が慣れてくると玉子の甘みが感じにくくなる。最初のうちに食したほうがよい。
辛さ効果で口に駆け込むスピードはどんどん上がる。
そんなときは再度麺をかき混ぜて、挽き肉をしっかり絡ませよう。肉の旨味がじんわり感じられ、「しっかり噛まないともったいない」という気分になる。
持ち帰りキットもある
食の細い筆者。夕食として適当な分量だったが、食欲旺盛な成人男性の中は物足りなく感じる人がいるかもしれない。そんなときは大盛り(100円プラス)にするか、ライスを頼めばよいだろう。
辛味のない「0辛」や、お持ち帰りキットも提供している。麺好きの仲間を誘って行くもよし、お持ち帰りを買って誰かと一緒に食べるのもよし。
営業時間は、昼が11時~15時、夜が17時~20時の営業で、月曜が定休日。また日曜は昼のみの営業となる。