「定年後は何をして暮らすんです?」「出家します」
2015.03.28 07:16
住職に向けて1年間の修行へ
兵庫県姫路市にあるり龍門寺は住職になるための専門道場で、出家したシニアが「安居生(あんごせい)」となり、道場で1年間の修行を積みます。
安居生の修行は、まだ夜も明けきらぬ午前5時前から本堂への集合を知らせる鐘で始まります。毎朝1時間に渡ってお経を唱える「朝課」を行って朝食をとります。禅寺の朝食は「粥座」と呼ばれるもので、字の通りお粥を食し、食事中の会話は一切禁止です。草むしりや境内の掃除などは「作務」と呼ばれる重要な修行のひとつで、毎日6時間にも及びます。
厳しい修行ですが、安居生は65歳以上のシニアということもあり配慮もされています。指導役は体力的にきつくならないように常に気を付けているそうです。
今までの社会経験や経歴を生かすことで、"社会に必要な住職"になるのではないかと、妙心寺派は考えています。(ライター:ツカダ)