どこまで通用する? 名古屋名物「モーニング」文化の境界線を追え
[ドデスカ!-名古屋テレビ]2015年2月25日放送の全力リサーチのコーナーで、モーニングのなくなる境界線を調査していました。
モーニングサービスはどこまである?
モーニングサービスとはコーヒーなどのドリンク1杯分の値段で、トーストやゆで卵などが付く名古屋近辺では当たり前のサービスです。
今回はモーニングサービスを提供しているお店は、どこまで広がっているのか境界線をリサーチしました。
愛知県一宮市はモーニングサービス発祥の地のひとつと言われており、店ごとに様々なサービスを競っているモーニング激戦地です。
そんな一宮からほど近い岐阜県でも提供されており、中には夕方までモーニングを提供しているお店もあるほど。そこで今回は、岐阜県を南北に縦断する国道156号線を北上しながら、喫茶店を調査し北の境界線を探します。
まず今回の境界線とみなすルールは、1つ目は「ドリンク代のみのモーニング」で、追加料金でグレードアップする"セット"は対象外とします。2つ目は3軒連続でモーニングサービスがなくなったら、最後に提供したお店を境界線とします。
岐阜県内はおおむねモーニングあり
まずは岐阜市の隣の関市へ、国道156号線沿いで最初に見つけた喫茶店「サンジェルマン」でコーヒーを注文すると、小倉トーストとゆで卵、サラダが付いてきました。
関市内では他にも2軒のお店で、モーニングサービスを提供していました。
関市をさらに北上し、美濃市の最初の喫茶店「美加」でも提供されており、こちらのお客さんによれば「この辺りでモーニングがない喫茶店はない」とのこと。この情報どうりその先にあった3軒でも、提供されていることがわかりました。
そこでさらに国道沿いを北上し、郡上市へ移動。道の駅美並」ではコーヒー1杯300円、色々付いた「モーニングセット」は400円と、わずかな差ながら、モーニングサービスがない初めてのお店となりました。
しかしその先のお店では14軒のお店で、モーニングサービスを確認。この地域ではごく一部を除いて当たり前のようです。
さらに郡上市北部の高鷲町の「喫茶ベアーズ」でも出てきましたが、ママから衝撃の一言が。「この辺りはあると思いますが、もう少し北に行くとなくなるかも」とのことで、ママの一言であっけなく境界線発見か!?とおもいきや、分かれ道に遭遇。
白川郷を富山方面に行く156号線よりも、高山市内に向かう方が喫茶店の数が多いのではないかと急遽158号線へ行くことに。
朝食は家で食べるもの
高山市の最初のお店「喫茶ササユリ」では、見慣れたモーニングがでてきました。ママは名古屋の喫茶店で働いた経験から付けるようになったのだとか。
しかしこちらのお店のお客さんに伺うと、皆さん朝食は家で食べてきたとのこと。モーニングはお友達とおしゃべりするためのおやつなんだそうです。
高山市荘川近辺ではモーニングのあるお店とないお店が混在しており、いよいよ古い街並みに近い高山の観光地へ入ってきました。「あねさ茶や」と「ダ・ヴィンチ・リエ」の2軒連続でなく、ついに「喫茶津田屋」でも、出てきたのはコーヒーのみ。
津田屋の津田敏明さんによれば「観光客でも宿泊の方は、朝早くは来ません。この辺りは昔から住んでいる人ばかりなので、朝食は家で食べるのが当たり前なんです」とのこと。
よってモーニングの境界線は、最後に提供された高山市荘川の「喫茶りんりん」ということになりました。
朝食を喫茶店で食べる文化がない地域ではモーニングが必要ないのかもしれませんが、名古屋では家族でモーニングに行くことも珍しくありません。だからより一層が廃れないのですね。(ライター:神谷祐美)