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えっ...北海道のキャッチフレーズ「試される大地」が廃止の危機に

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.02.23 17:47
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都道府県にはPRや観光用のキャッチフレーズがある。よく練られていると感心するものもあれば、ツッコミを入れずにいられないものもある。
例えば1992年から埼玉が採用している「彩の国」は、ダサイタマという蔑称を一掃する美しさがあるし、山梨の「週末は山梨にいます」は2地域居住者の多い土地柄をよく表している。

「風光明媚な自然と、魅力的な住民がいる」「(行ってみたら)面白そう、楽しそう」といった視点で付けられるネーミングが多い中、「試される大地 北海道」はズシリと重い響きがする。

「試される大地 北海道」のロゴ(北海道庁の公式サイトより)
「試される大地 北海道」のロゴ(北海道庁の公式サイトより)

道内のみならず全国に定着しているこのキャッチフレーズが、変更される可能性が出てきた。

実は前向きな意味だった「試される大地」

北海道知事選挙は2015年4月12日に実施される。現職の高橋はるみ知事は4選を目指しているが、「試される大地 北海道」の変更を公約の1つに盛り込むことを検討している。

2015年2月21日付の北海道新聞「どうしんウェブ」によると、19日に小樽市内で行われた会合で「(ロゴマークを変える)『ロゴチェン』を公約に掲げようかと思っている」と述べたという。

制定されたのは1998年のこと。前年にはバブル期の過剰融資が原因で北海道拓殖銀行が破たんした。地域経済の混乱が収まらないなか選定されたキャッチフレーズには、次のような意味が込められているという。

「『試される』は、『誰かが誰かを試す』という決してつらい意味での『試される』ではなく、『自ら問いかける』あるいは『世に問う』というプラス志向を示す言葉であるとともに、前向きな挑戦する気持ち『TRY』の意味が込められています。」(北海道庁の資料より)

今回の知事の発言が報じられるや、「いつまで試されるの?」「早く変えてほしい」「ネガティブなニュアンスで使われたりするからね」と変更に賛同する声や、「そもそも試されるのは大地じゃなくて人間だ」という見方、「これを超えるものはない」など、賛否両論様々な意見がツイッターに投稿されている。

ネットの世界で「試される大地」は完全に定着した言葉だ。旅行者が万感の思いを込めて使うこともあれば、「修羅の国」(=福岡県)のように揶揄としても用いられる。北海道とは関係なく、単なる「厳しい場面」を指すこともあるようだ。道民からすれば「その使い方どうなの?」と言いたくなる場面も多々あるだろうが――。

いずれにせよ、道のキャッチフレーズが一新されたとしても、「試される大地」という言葉は生き続けることになりそうだ。

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