関西人のトラウマ合唱曲「チコタン」とは何だ?
小学校や中学校で行われる「合唱」の授業は、教育の一環として実施されるだけあって、おおむねポジティブな楽曲が採用される。美しい自然や愛、希望を賛美したり、自由に生きたい若者の心境が綴られていたり。今も辛い時などに、その前向きなメロディーを思い出す人は少なくないだろう。
ところがなかには世相を反映した、メッセージ色の強い作品が歌われることもある。その代表が「チコタン」だ。
作曲されたのは1960年代後半。当時大きな社会問題となっていた自動車事故を歌詞に取り上げている。
少年が最後に悲しく叫ぶ...
5つの歌「なんでかな?」「プロポーズ」「ほっといてんか」「こんやく」「だれや!?」から構成される。フルで10分以上する長い曲だ。どんなストーリーかというと......
主人公の少年は魚屋の息子だ。クラスメイトの女の子「チコタン」に「およめさんになってください」とプロポーズする。魚が嫌いな彼女はいったん断るものの、チコタンがエビ・カニ・タコ好きなことを少年は知る。チコタンが好きなものだけ売る、日本一の魚屋になると宣言したところ、大人になったら結婚すると二人は約束した。
ところが......チコタンは横断歩道でダンプにひかれて死んでしまう。遺影で笑っているチコタンを見た少年は怒りをあらわに。悲しみのうちに曲は終わる。
作詞を担当した蓬莱泰三(ほうらい・たいぞう)さんは、NHKの教育ドラマ「中学生日記」の脚本も担当していた。
歌詞が関西弁で書かれていることもあり、他地域ではあまり知られていなかった。一方で、大阪を中心に関西の小学校などでは合唱曲として歌うところも多かったようだ。
@uminosuさんが投稿した下記のツイートがきっかけで、トラウマとなっていた人の記憶を呼び起こし、改めて今話題を呼んでいる。
「ドナドナの歌悲しいですね」て言ったら社員さんに「チコタンって歌きいてみなよ」と進められて歌詞をみたところ...これはアカン、こどものための合唱組曲とか本気かよ... pic.twitter.com/W180yVNriu
— サイケデリック☆ウス仔 (@uminosu) January 27, 2015
体調悪いから早めに帰ったけど、タイムラインで「チコタン」の文字を目にしてトラウマ発動させて落ち込んでいる
— G3 (@kumaitachi) 2015, 1月 27
チコタン、コーラス部(尚在籍はしていなかった)の練習で歌ったけど強烈過ぎて今でも歌えるレベルのトラウマソング...
— さくら@WFプリンツオイゲン (@kadukisakura) 2015, 1月 27
小学生の時に学内発表会で先輩たちが突然変な歌うたい始めてみんなザワザワしてそれが「チコタン」だったんだが。あれほんとトラウマなんだが
— ニュード色学生提督@ネタうぃき (@sanro_BB) 2015, 1月 27
「チコタン」、知っていましたか?
Jタウンネットの読者の中で、「チコタン」を歌ったことがある、あるいは知っている人はどれくらいいるだろうか。以下の選択肢から1つ選んで投票してほしい。